#1 幻想御手編×学園都市編
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一年前に遡る―――
ここはどこだろう?
周りを見渡そうと顔を左右に動かす。
暗くてあまり分からないが、人気のない場所にいることが分かる。
ぐうぅ~~~…
こんな訳の分からない場所に倒れているのに身体は正直だ。
とりあえず、身体を起こす。そして全身に違和感がないか確認。
累「よし。身体に傷はなさそうだね」
良かったと安心する。
傷を癒すのは簡単だけど、お腹が空きすぎて力がでない。
はぁ……何でここにいるんだろう…?
うーん…記憶の回路を…やってもやはり思い出せない。
だけど、自分の名前や住んでいる場所が分かる。
そして自分のチカラも。
でも、何か大切なことを忘れているのだ。
ぐうぅ~~~…
お、お腹が空いた…
まずはお腹を満たすことにしよう。
私は立ち上がりてくてくと歩く。
道は分からないけど、まずは光がある場所へ向かうことにした。
そして、やっと暗闇から出ようとした瞬間に誰かとぶつかる。
これがハジマリだったのかもしれないと思わないまま……
累「うっ…」
「ご、ごめん!…って、大丈夫か?」
ぶつかった人を見ると、心配そうに私を見ていることは分かった。
分かったけど、たぶんこの一言は間違っている気がするが、言わなければ倒れると分かったから言う。
累「お、お腹が空いた…お金をだすから私のかわりに買ってきておくれ…うっ」
「お、お前、大丈夫か…お腹が減って…あ!俺、今コンビニでおにぎり買ってあるからって…あれ?」
累「ありがとうお兄さん!…でもこれ噛めないよ?何かに包まれているみたいで」
「いつの間に⁉って、包装されたまま食ってるじゃねぇか‼」
累「?…ってあれ?三角だったような…」
「いや、噛みすぎて原型がなくなったんだよ!」
累「と言われても…これどうやって食べるんだい?」
「う…よだれでべたべたじゃねえか」
累「これじゃ触れないね…っと、それじゃお兄さんのこの右手を貸して」
「ちょ、俺の右手に何かをするっていうのなら、やめたほうがいい」
累「大丈夫だよ。お兄さん。ほれ」
「え?…なんで光が…」
累「ふむふむ…なるほど…ありがとうお兄さん。おかげでおにぎりが分かったよ」
お兄さんは私に何も言わず、ただジーっと光を見ていた。
きっと、不思議だと思っているのだろう。
それにしてもおにぎりって美味しいんだね!
美味しい美味しいと言いながら食べているとお兄さんと目が合った。
累「お兄さんはそのチカラは嫌いかい?」
「え?…うーん…まぁ嫌いとは言わないけど…」
累「……お兄さんは愛されているね。にひひ」
「ちょ…何いきなり恥ずかしいことを言ってんだよ」
そう言いながらお兄さんは照れくさそうに頭をかく。
言われ慣れていないのだろう。
このお兄さんは優しそうだし、頼みを聞いてもらおうかな。
と、その前に名前を聞かないとだ。
累「お兄さん。お兄さんのお名前を伺っても良いかい?」
「あー、俺。上条当麻。えっと…君は?」
累「桃李累。よろしくね上条さん?」
当麻「ん?なんで疑問形なんだ?」
累「えっと…さん付けしないと失礼かなと思って」
当麻「?…そうか、ま、名前は好きに呼んでくれていいぜ」
それじゃ。と言いそうな雰囲気だからそれは阻止しないと…。
でも、どうやって説明しようか。
もう、素直に言おう。
隠し事をしなくても、このお兄さんなら――――
当麻「なるほど…って、信じられるか‼」
累「でも、私のチカラの一部をみたでしょ?」
当麻「まあ、そうだな…確かにな…でも、何をすれば…?」
累「その時は私がチカラになるよ。だからそれまでは、お兄さんが正しいことをすればいい…」
当麻「?……わかった。で、お前はこれからどうするんだよ?」
累「うん、帰るよ。この街…学園都市の帰る場所に」