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君への想い

-ドランプside-
「ふぅー…」
ドランプはデビルキングスの練習が終わり、ロッカールームで着替えていた。
そこにキャッチャーであるランディが入ってきた。
「おつかれドランプ。」
「ああ、おつかれ。」
軽く言葉を交わし、お互いの作業を続けしばしの沈黙の後、ランディがドランプに訊いた。
「お前、何か悩み事あるだろ?」
その問い掛けに、ドランプの体はピクリと反応する。
「何を言っているんだ?」
とあくまでも冷静に言い返すドランプ。
「球にいつものキレがない。何年お前とバッテリーを組んでると思ってるんだ。解決はできなくても、話を聞くぐらいはしてやれるぞ?」
と優しく話すランディ。
とうに着替え終わっていたドランプはカバンを肩に掛け、
「うるせぇ!!」
と捨て台詞を吐き、バン!!と荒々しくロッカールームのドアを閉めて出ていった。
それを見てランディは
「全く、素直じゃねぇなぁ。」
と呟いた。
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「ったく、ランディにはデリカシーってもんが無ぇのかよ…」
とブツブツ言うドランプ。しかし、ランディの読みは当たっていた。
ドランプには想い人が居た。彼と同じくネコ型ロボットで、黒い毛並み、爽やかな笑顔で女性ファンの多い、日本の草野球チーム「茜フライヤーズ」のキャプテン、エモルである。
WABC(ワールドアマチュアベースボールクラシック)の決勝で彼と戦って以来、いつの間にか彼のことが好きになっていた。
そんな事を考えてるうちに、
「I miss you Emoll…」
と呟いていた。
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