ドレスコードと夜の海

暫く食事を楽しみ、少し腹が膨れてきた時。
ひと際ゴージャスなドレスを身にまとった女性がしゃらりとミーアに近づいてきた。

「あなたが、、ミーアさん?」

上品な声ですぐその者が、パーティの主催者という事がわかった。

「そ、そうだけど、、」

「やっぱり!!わたくしの思った通り!可愛らしいお方でしたわ!!」

その人がミーアだと分かると、一段と声を高くして手を握ってきた。

「は、はぁっ!?かわっ、、?えっ!?」

自分の店に来る客にはないキャラクターで、呆気にとられるミーア。

「わたくしの結婚披露宴では、ほんっっっとに素敵なお料理をありがとう!!あなたと小松シェフが居なければ、あんなに素敵な披露宴にはならなかったでしょう!!」

お嬢様の声に周りの客も注目してくる。
「あ、はは、、こ、光栄ですぅー、、ははは、、」

(うぅ、、も、もうやめてくれぇ、、、早く終わんねぇかな、、、)

「今日は、ゆっくりとしていってくださいませね!!さぁ!!皆さんも!!食べて、飲んで、存分に楽しんでくださいませ!!!」

更に盛り上がるホール。

「ミーアさんにも!シャンパンを!!」

「え"っ!?あ、いや、、っ、、」
お嬢様が叫んで手を2回叩くとメイドが恐らくクソがつくほど高いものであろうシャンパンをミーアに持ってきた。

「さぁ!お飲みくださいませっ!!」

テンションの高い圧におされ、
思わずやけくそでシャンパングラスを一気に飲み干した。
ゴクゴクゴクっ

「引き続き、パーティをお楽しみくださいませねっ!ごめんあそばせっ!!おーほほほほほっっ!!」

そう言い残して、また、別のスタッフの元へといくお嬢様。

「うぅ、、っ、、あのテンション、、苦手だ、、」

よろよろとふらつくミーア。
「だ、大丈夫ですかっ」
「水!飲むし!」
その様子をずっと見ていた陽輝とリンが心配そうに駆け寄ってきた。

「だ、大富豪のパーティって、、みんなこんなんなの、、?む、無理、、」

リンから水の入ったグラスを受け取り青い顔で嘆くミーア。

「久しぶりの酒に酔った、、人酔いもしたし、、ちょっと外の空気吸ってくる、、」

そう言うとフラフラとホールを出ていった。

一方、ほとんどの料理を食い尽くしたトリコたち。

やはり、四天王が揃うとそれだけで周りも盛り上がる。

「うんめぇぇ!!!」
どの料理も美味くてひたすら食べるトリコ。

「うん、このワインもおいしい!さすがだね」
ゆっくりと高級ワインを楽しむココ。

「盛られてる料理もだが、この器も美しい!!」
綺麗な高級食器にも感動するサニー。

「足りねぇぞ!もっと持ってこい!!」
トリコと一緒にとにかく食べるゼブラ。

「直ぐに、ご用意致しますので!少しお待ちください!!」

メイドが慌ててホールを走り回る。

「チッ、、、」

痺れを切らしたゼブラが席を立って出ていこうとする。

「おい、どこ行くんだよ」

気が付いたトリコが声をかけた。

「あ?料理が来ねえから、厨房に文句言いに行ってやんだよ」

そう言うと、乱暴にホールを出ていった。










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