風邪と看病

、、、
「だから!ごめんってさっきから何度も謝ってるだろ!いい加減、機嫌なおせよ!」

シャワーを浴び、着替えたミーアがゼブラから説明を受けて、頬を冷ます冷たいタオルを渡しながら言う。

「、、、、」
ムスッとしてそっぽを向くゼブラ。

「ほとんど意識なかったんだってば!あんたが、自分の体であたためてくれてたなんて、まさか思うわけねぇだろ!」

「るせぇな!あれしか方法無かったんだよ!!」

「だって、ヒーターならあの部屋にもあっただろ!」

「てめぇ、ふざけんなよ、答える前に意識なくしたんだぞ!わかるか!!」

「覚えてないんだって!」

「、、で?熱は下がったのかよ!」

「お、、おかげさまで、、すっかり、、あ!小松が作ってくれたお粥!あっためてこよ!」

「はぁ、、俺ァもう行くぞ」

呆れながら席を立つゼブラ。

「あ!待って!」

「なんだよ、まだなんかあんのかよ」

面倒くさそうに振り向く。

「お詫びじゃないけど、、お礼になんか、作るから、待って!!」

「、、、、いらねぇ」

突っぱねて扉へと向かう。

「え、、めずらし、、腹、減ってないのか?でも!ほら、作れば食えるだろ?」

少しの罪悪感を抱えて、引き止める。

「、、、いらねぇって言ってんだろ!」

それでも背中を向けて歩き出すゼブラ。

「ちょっ、、待てって!、、ぅわっっ」

熱は下がったもののまだ、完治していないミーアの足元はフラフラだった。

ぐいっ

「、、ごめ、、っっ、、、」
「、、っとに、、最後まで世話がかかんな、てめぇは」

目の前には咄嗟に自分の体を支えてくれたゼブラ。
とまどいと、罪悪感に包まれた顔をするミーア。

「そんな顔してこっち見んじゃねぇ、、、わかんねぇんだよ、、、お前見てたら、時々変な感情が湧いてくる。今だってそうだ」








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