風邪と看病

ゾクッ、、

その瞬間、ゼブラに今まで感じたことの無い感情が沸き上がる。

「なんだこいつ、、、熱の影響もあるんだろうが、こんなに弱々しかったか?、、、、というか、この変な感情は、なんだ、、?」

自分でもよく分からない。

ただ、目の前で恐らく、行くなと懇願してすがっている高熱のミーアを1人にしてはいけないと、思ってしまい、それ以上突き放せなかった。

「、、、わかったから、寝てろ、、、治んねーぞ」

最初に感じた感情をなんとか押し殺して不器用にベッドへと押し戻す。

「ん、、」
フラフラとまたベッドへと戻っていくミーア。

おそらくミーアは明日にはこの事は忘れているだろう。

「ったく、、俺にどうしろってんだよっ、、クソッ」

「、、、ねぇ、、」

「あ??んだよ、寝てろっつったろ!!」

「お腹、すいた、、、食欲もなくて朝から何も食べてないんだよね、、へへ、、」

布団に顔を埋めたまま力無く笑うミーア。

「はぁ、、、ほんっとに世話がやけるな!!お前は!!ちょっと待ってろ!!」

、、、、

しばらくしてでかい肉の塊を持ってきたゼブラ。

「、、、何これ」

ミーアが赤い顔で息も絶え絶えゼブラに問う。

「これでも食ってろ」

「、、、あほか!!風邪ひいてんだぞ!!どうやって食えってんだよ!こっちはフラフラで厨房にも立てねぇってのに!!何考えてんだ!!風邪ひいた時、何食えばいいかくらい考えたらわかるだろ!!あぁ、、また熱が上がりそう、、、」

鼻声で意識も朦朧とする中、渾身のツッコミを繰り出す。

「風邪ひいたことねぇし」

「バカは風邪ひかねぇって言うもんな!」

「んだと、コラ!!」

思わずいつものように喧嘩になってしまいそうになる。

その時、表の扉を誰かが叩く音がした。

コンコンっ!!


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