風邪と看病

、、、、
しばらくして、ゼブラの食事がようやく終わる頃。

向かいに腰掛けて力無く虚空を仰ぐミーア。

「おい、、鼻水垂れてんぞ。」

「、、、、」

「おい!!こら!聞こえてんのか!!」

ハッ
「ご、ごめん、どうした?おかわりか?」

「はぁー、、今日はどうにも、調子が狂うぜ、イライラすんな、、」

チッと舌打ちしおもむろに席を立つゼブラ。
「おら、こっち来い。」

「ん?えっ!?ちょっ、、何すんだよっ、、痛い!痛いって!」

半ば強引に腕を捕まれ引きずられるように連れていかれるミーア。

そして、連れてこられたのは奥の自室にあるベッド。

投げ飛ばさん勢いでベッドへミーアを放り投げた。

ぼふっ

「なっ、なにすんだよっ」

「るせぇ!黙って寝てろ!!自分の体調管理もまともにできねぇのかよ!」

「なんで!?平気だって!!まだ片付けが残っ、、、っ」

「いいから、寝てろ」

至近距離で睨まれ、たった一言のゼブラの圧に、抵抗できなかった。
観念してベッドに潜り込むミーア。

「、、開店前にさ、魚とろうとしたら何かにつまづいて川に落ちちゃってさ、、全身びしょぬれ、、それで、かなぁ、、ケホッケホッ」

「この真冬に何やってんだ、、、アホか」
呆れたように言い放つ。

「、、、なんで分かった?」

「、、心拍数が早く、呼吸が浅かった。体もクソ熱かったし。誰が見ても分かるわ」

「また、地獄耳で聞いたのかよ、、うぅ、、頭いてぇ、、」

反撃も力がない。

「、、、、治った頃にまた食いに来てやるから、すぐ治せ、いいな」

ガタッ
「ま、待っ、、っ」

ミーアは部屋を出ようとするゼブラを朦朧とする頭で思わず引き止めていた。

子供のように服を引っ張り、熱の影響で涙目になった顔でゼブラを見上げた。












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