Who owns it?

無言の時間が二人の間に流れる。

「、、、なんで、お前が相手だと思ってもないことをしたり、言ったりしてしまうんだろうな、、、」
思わず呟いていた。

目の前にはそんなゼブラの心情も知らずに眠りこけるミーア。
「くそっ、、、!だんだん腹立ってきた、、人の気も知らねぇでグースカ寝やがって、、、」

いつまでも解決しないこの気持ちも、何を考えているのか分からないミーアの事も、このままどうしたらいいのか分からない自分にも、なんだか腹立たしくなってきて、気が付くとゼブラは乱暴に店を飛び出していた。

抑えきれない感情を打破するように次々と獲物を倒していくのだった。

翌日。

チュンチュン
鳥のさえずりで目を覚ますミーア。
「ん~、、あれ?私いつの間にベッドに来たんだろ、、昨日は確か、、ゼブラがご飯食べに来てー、、、」
そのあとの事が思い出せない。

フロアまで行くと、レインも起きてきてミーアに喉を鳴らして甘えてきた。
「おはよう、レイン」

店のカーテンを開けて、ミーアは驚いた顔をした。
「なっ、、なんだこれはっ!?」
店の前には幾つもの、捕獲レペルの高い獲物が倒された状態で転がっていた。

この量の獲物を一晩で狩れる人物と言えば、四天王くらいしか思い浮かばない。
黙って置いていくとなると、絞られてくる。
「、、、ゼブラ、か、、?昨日、何があったんだ?」
そう思わざるを得なかった。



その日の夜。早々に10食出し終えていて、すでに看板はクローズになっていた。
「ミーア~!来たし~!」
聞きなれた声がしてミーアが出迎えた。
「リン!こっちが返しに行かないといけないのに、来てもらって悪いな」
結婚式用に借りていたワンピースとヒールの入った袋を申し訳なさそうにリンに渡すミーア。
「気にしなくていいし!お礼にご飯作ってくれるっていうから、喜んできたしっ」
ウキウキとテーブルに着くリン。

しばらくして、暖かい料理がテーブルに並ぶ。
「いただきまーす!」
リンがあれもこれも、と美味そうに箸を進める。
そんな姿をミーアはニコニコと眺めていた。

「ねぇ!結婚式!どうだった!?」
キラキラと目を輝かせてリンが聞く。
「ジーナさん、、あ、新婦な。めちゃくちゃ綺麗だったぞ!ウエディングドレスが似合ってて、新郎のルイスも見惚れてた!」
ゼブラとは違い、結婚式のことを話すとリンのテンションがどんどんと上がっていく。
ミーアもそれが楽しくてつい、色々と話していた。
「私も、いつかトリコと結婚してぇ、可愛いドレス着るのが夢だし!」

「リンはさ、ずっとトリコの事が好きなんだよな?」
「んもぉ!今更だし!」
顔を赤らめてクネクネと答える。
「ジーナさんが言ってたんだけど、好きだから、ヤキモチ妬くんだって。イコールなんだって言ってたけど、リンもそう思う?」
フォークで柔らかい肉を1切れ頬張って、首を縦に振った。
「私もそう思うし!てか、それ、ずっと陽輝とそうだって言ってるし!」
「そ、そっか、そうだったかな、、じゃあさ、、付き合うって、どういう事?」

リンがその質問に、食べる手を止めて、真剣にミーアを見た。
「、、、ゼブラとなんかあったし?」
「いやいやっ、あいつとは何もねぇよ!ただ、私がそれを理解してみたいと思っただけ」
結婚式で何があったのか。ジーナ、という人と何を話したのか、いつもと違う様子のミーアを見て、リンは、少し考えて答えた。

「私が思うに。ただ楽しいから、一緒にいるってのは当たり前だし。友達だってその条件は一緒だし。要は、悲しい時や落ち込んだ時に、ただ黙ってそばにいて欲しいと思うのは誰か、一緒にいて心が落ち着くと思うのは誰かって事だと思うし」
そこまで言い終えてまた食事を続ける。

「ただ黙ってそばにいて欲しい人、か、、でもさ、それってさっき言ってた友達が相手でもそう思えたりしないか?」

「確かに、そうだし。更にそれに加えて!無意識に触れたくなったり、会いたい、顔が見たいってふとした時に思ったり、、、極め付けは、チューしたくなったり、それ以上のことをしたいと思うようになったら、それはもう恋人にしたい、付き合いたい!と思った時だし!」

「ち、ちゅう!?」
聞き慣れないワード、でも、それがどんな意味かは分かるミーアは赤面して戸惑った。

「リン、、そ、、それ以上って、なんだ?」
「今はまだ知らなくていいし」
ピシャリと止めるリン。

「ミーアがどうして、好き、とか付き合う、って事を理解したいと思ったのかは分かんないけど、そのきっかけ、大事にして欲しいし!」

「大事に、か。そうだな」
胸の奥の方のモヤモヤしたものが少し晴れた気がした。
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