雨上がりの先に

「あ、そうだ、パートナーにするなら名前は決めた方がいいし」
「そっか、名前かぁ、、」
昨日、そして今日のバロンタイガーとの記憶が頭を駆け巡る。
研究所の窓の外は今日も雨。
出会った時も。
探し出した時も。
ハンターから庇った時も。
ずっと雨が降っていた。

「雨、、、そういえば、こいつに初めてあった時も雨だったな、、、、、雨、、、、」

考えていると雨が止んで光が差し込んできた。
バロンタイガーが眩しそうに顔を顰めた。
ミャウ、、、
「雨、、雨、、、、」
ミャア
名前を考えるミーアに頭を撫でろと擦り付けて催促をする。
「レイン、、、」
ミャア!
ミーアがポツリと呟いた言葉に嬉しそうに反応をする。

「お前の名前、レインはどうだ?」
ミャウ!!
また嬉しそうに鳴いた。

「レイン、、か。その名前、気に入ったみたいだし!」
リンが目を細めながらミーアに言う。
「そうか!気に入ったか!お前のおかげで雨の日が好きになれそうだよ」
ミーアがレインの頭をゆっくりと撫でると、猫のようにゴロゴロと喉を鳴らし、頭をミーアに擦り付けて甘えた。

「私も撫でたいし!」
シャァァッ!!
リンが撫でようと手を出すと、嫌悪感をむき出しにして威嚇した。
「こら、リンはいいヤツだぞ!お前のために色々考えて動いてくれたんだからな!」
シャァァッ
「威嚇やめろってっ」
「うぇえん、、!酷いぃぃ!!ミーア、どうにかするし!」
嘆くリンを困った顔で見るミーア。
「そうだな、これから少しずつ、人に慣れていかないとな。この世の中には、悪い奴だけじゃないってこと知ってもらいたい」
そう言って、安心させるようにレインの体を撫でた。

、、、
翌日。

「ありがとう、マンサム所長」
「え?今、ハンサムって言った?」
「いや、言ってねぇ」
研究所を去る前、マンサムに礼を言ったミーア。

「、、、結局、治療は中途半端になっちまったな」
「まぁ、でも、命は助かったんだし、こいつが何度も縫合を開いた意味はわかんねぇけど、今はこれ以上怖い思いはできるだけさせたくないんだ。何かあればまたここに相談に来させてもらうよ。今日は色々とありがとな」
「ワシはなんにもしとらんよ。そいつはお嬢ちゃんのお陰で命を落とさずに済んだんだ。むしろこっちが守ってくれた礼をしなくては。所長として、な、、、そのバロンタイガーを頼んだぞ」
「、、、レインは私が責任もって預かるよ」

そして、部屋の入口に立つリンに気がつく。
「リンも、急な連絡に、ここまで相談に乗ってくれてありがとな」
「そんな事、当たり前だし!私とミーアの仲だし!ミーアがいればこの子はきっと大丈夫!」
「そうだな!」

ミーアがゆっくりとレインの頭を撫でると、
クァッ
と大きな口を開けて欠伸をし、また、眠りについた。
リンはそれを見ながら穏やかに笑った。

「また、お店に会いに行くからその時までに私も撫でてあげられるようにしてて欲しいし!」
「うん!わかった、任せろ!」
親指を立ててニカッと笑うと、ミーアとレインは共に帰路についた。
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