ただならぬ客

数日後。

ミーアはホテルグルメにいた。
テーブルを挟んで向かいにはトリコがいる。

「久しぶりだなー、ミーア」
酒を豪快に飲みながらトリコが話す。
「そうだな!んで、今日は私も呼ばれて来たけど、、なんかあるのか?」
ミーアは酒ではなく水を飲む。
「あぁ!そうなんだ!今回出てた旅でいい食材を手に入れたんだ!小松が是非ミーアに食べてもらいたいんだってよ!もう出来るみたいだから、待っていようぜ!」
「へぇ、それは楽しみだなぁ」

店休日。たまたまトリコと小松に呼ばれてホテルグルメの客室へと案内されていた。

「あ、そういや、こないだ親父がミーアの店に行ったらしいな !」
「親父?、、、、そんな人来たっけ、、?トリコの親父って言えば、確か、IGOの会長だよな?」
小松が来るまでの間、トリコと雑談する中で、そう言われて、グラスを持つ手が止まった。

「あー、、ミーアは親父と面識なかったんだっけか?俺ら並に人一倍食う派手な客がいただろ?」
「、、、、あっ!!!いた!!!金髪のおじさん!!」
少し考えてあの時の男性客を思い出した。
「あの人、、IGOの会長だったのかよ、、やっぱりなぁ、、なんか、只者じゃないと思ったんだよ、、いずれ分かるってこういうことだったのか、、ったく、、」
呆れた顔で笑った。

「親父言ってたぞ。"本気で食材と向き合っていないと出せない味だった"って」
「、、、、そっか、そんなこと言ってくれたのか」
小さく返事をすると、安心したように笑った。
嬉しくて、心がじんわりと暖かくなってくるのが分かる。

料理人本人が目の前にいなくても、第三者に美味いと言ってくれた事実。ミーアの自信につながった。

「会長、、また、来てくれるかな」

「あぁ!また、食べたくなる味だったっつってたからな、親父の事だから気が向いたらフラッと店に現れるんじゃねぇか?」

「ふふっ、次来たら、大盛りじゃなくて、トリコ達に出すくらいの爆盛りで出してやろうかな!」
「あぁ!是非そうしてやってくれ!」
そう言って笑う2人に、小松が料理を運んでやってきた。
「おまたせしましたぁ!」

、、、、

「あ、、私、あの会長相手に帰り道、気をつけてーなんて言っちゃったわ、、あの辺の猛獣なんか、楽に倒せるよな、ははは、、」
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