1杯のお粥は敗北の味

「ヤマトが風邪!?」
ミーアの店に声が響いた。

「えぇ、昨日から休んでて、、、貴重な戦力なのに、困ってるんですよ、、」
小松がミーアの注いだグラスの水をひとのみし、そう答えた。

「あいつ、一人暮らしだったよな?大丈夫なのかよ、、」
「そこで、ミーアさんにお願いがあるんですが、、」


、、、、

「んで、、、、ここであってるのか?ヤマトの家は、、、」
小松に渡された地図を頼りにあるアパートの前に来たミーア。
「ったく、、、、、今、ホテルグルメが繁忙期で手が離せない上にトリコと捕獲の旅に出ないといけないからって、なんで小松の代わりに私がヤマトの様子を見に来なきゃいけないんだよ、、、他にスタッフわんさかいるだろ、、、」
あの日、小松に頭を下げられ、ブツブツいいながら仕方なくヤマトのアパートの階段を登る。

「陽輝がいるだろって思ったら、サニーと諸用でいねぇし、、、久しぶりの休みだから、のんびりしようと思ってたのにさぁ、、、」
愚痴は止まることなくヤマトの部屋の前まで到着してしまった。

「、、ま、でも、困ってるなら助けない訳にはいかないよな、、、」

ピンポーーン、、、

おそるおそるインターホンを押してみる。

「、、ゴホゴホッ、、、はぃ、、、」
今にも途切れそうなかすれた声がした。
確かにヤマトの声だった。
「あ、ヤマトー?私!ミーアだけどー」
「え、、?は?なんで!?ちょっ、ちょっと待ってくださいっす!すぐっ、あけるっす!」
ドアの向こうで何やらドタバタと大きな音がする。

10分くらい経っただろうか、ガチャリと鍵が空いて玄関の扉が開いた。
「おせーよ、何分待たせんだよ」
待ちくたびれた顔のミーアがヤマトを睨む。
「いや、、部屋の中散らかってて、、、ミーアさんが来るって思ってもなかったし、、ゲホッゲホッ、、でも、いきなりどうしたんすか?」
マスク姿のヤマト、熱があるのか顔が赤い。
「んな事、風邪ひいてんだから仕方ないだろ、、で?具合はどうなんだ?」
「え、、なんでそれを知ってるんすか?」
うつろな目で驚いてミーアを見た。
「小松に頼まれたんだよ、とにかく中に入るぞ」
それだけ答えるとさっさと部屋の中に入る。
「あっわっ、、ちょっっゲホッゲホッ」

「お前はとりあえず寝てろ」
「いや、でもっ、、」
「いいから!寝てろ!熱あるんだろ?詳しいことはあとで話すから、ほら」
ミーアはそう言うとヤマトをベッドへと追いやった。
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