空いた月日を埋めるように

「ふんっ」
鼻で突き放すと残った酒を瓶のまま口を付けて流し込んだ。

、、、、
「ふぁぁ、、あーぁ、今日が終わっちゃうなぁ、、こんなにお客さん来てもらえると思ってなかったよ、会いたかったみんなも来てくれたし、楽しかったなぁ、、明日からはまた通常営業だ!」
疲れからかアルコールのせいか、欠伸と背伸びをしてミーアが満足そうに今日を振り返った。
「、、、閉店後だったけど、ゼブラも来てくれたし、、3年前、あんなことがあったのに、、、もう、来ないかと思ってた、、ありがとな」
ゼブラに眠たそうな顔をして、ふにゃりと笑うミーア。
「ふんっ、、やけに素直だな、気持ちわりぃ」
「いいだろ、今日くらい」
ゆっくりと汗がいたグラスの水を1口含む。

また、流れる沈黙。
ゼブラは今にも眠りそうなミーアを見た。
「、、、」
3年前とは明らかに違う大人っぽさ。
伏せ目がちの艶っぽい横顔。
酒で高揚した頬。
グラスに付いた水滴で遊ぶ指先。

「、、、1つ、聞いてもいいか?」
思わず口走っていた。
「なんだ?改まって。聞きたいこと、山ほどあるんだろ?いいよ、なんでも答えてやるよ」
ゼブラの声にミーアが余裕ぶって笑って反応した。

「3年前、、、なんでヤマトの告白を断った?」
途端にミーアの目が見開いた。心音が早くなる。
「な、なんでそれ、、あんたが知ってんの、、!?」
明らかに動揺していた。
「あいつが自分で言ってたぞ。お前に告白したってな」
「あんたら、さっきの話といい、いつからそんな話をするほどに仲良くなったんだよ、、」
今度は呆れた顔をした。感情が忙しい。
「3年って月日はな、なげぇんだぞ、お前がいない間に何があってもおかしくねぇだろ、で?なんで断った?」
「なんでって、、、あの時はそれどころじゃなかったし、そうじゃなかったとしても、ヤマトの事、どうしても恋愛対象としてみれないしなぁ、、どっちかって言うと、こう、、弟みたいな感じ?なんだよな、、、最初の出会いもそんな運命的なもんじゃなかったしさ、、」
困った顔で説明する。
「けど、あいつ、まだ諦めちゃいねぇぞ」
あの時ヤマトが言っていた言葉を思い出しながらゼブラは続けた。
「、、、そんな事、言われても、、、じゃあ、私が
気持ちがないのに、ヤマトのためにそれに答えなくちゃいけないのか?違うだろ?そういうのお前が1番嫌いだろ」
そう言ってゼブラを睨む。
「、、、だったら、、他に気になるヤツでもいるのか?」
「、、、は?」
明らかに心拍数が上がったのが分かった。
「例えば、、妖食界、とか。だから修行の地をそこにしたんじゃねぇのか?」
「、、はぁー、、なんだよそれ、、。いねぇよ。なんでわざわざ妖食界に好きなやつ作らなきゃいけねぇんだよ。遠距離はごめんだね。修行で行ってたっつったろ、それ以外になにがあんだよ」
早くなったミーアの心拍数がすぐに元に戻った。
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