3年ぶりの"いただきます"

「で?厨房の手伝いは来てるんだし?」
「うん!小松とヤマトが!捕獲にはトリコが今行ってくれてる!」

「じゃあ、フロアは?」
「え?」
リンの問にキョトンとした顔で返すミーア。
「ミーア、厨房の事しながらフロア1人で回す気でいるし!?」
「無理ですってっ!!店が開くのを待ってるお客さん、どれだけいると思ってるんですか!?」
そう叫ぶ2人の後ろを改めて見ると、開店を待つ客が列をなしていた。
「あー、、、料理のことで頭いっぱいで、、フロアの事、ぜんっぜん考えてなかったわ、、ははは、、」
「はぁ、、そんな事だろうと思ったし、、」
「想定内ですっ」
「え?それって、、、」
驚くミーアを見て、2人がニヤリと笑った。
「フロアは私たちが回すから、任せるし!!」
「ミーアさんは、ひたすら定食を作ってください!私たちが運びます!」
腕まくりをしてウインクをして見せるリン。
自前のエプロンを取り出してウキウキの陽輝。
「2人ともぉぉ!!!」
ミーアは嬉しさが溢れて思わず2人を抱きしめていた。

、、、、

「よし!それじゃぁ、、開けるぞ!!」
ミーアの掛け声と共にフロアに立つリンと陽輝がこくりと頷いた。

ガチャっ
開いた扉の向こう。
再開店を待ち望んでいた客達の笑顔。
少しだけ、ほんの少しだけ、視界が滲んだのは秘密。

「おまたせ!!いらっしゃい!!」

3年前と変わらない笑顔で客を迎えるミーア。
もう、迷いはなかった。

、、、、

「次3人前お願いしまーす!」
「新規4名入るしー!!」
フロアの2人の声が止まない。
「悪い、ヤマト!メインやって!小松はこっち来てー!」
「はいっす!」
「わかりましたっ!すぐ行きます!」
厨房も慌ただしい。

その時、
どぉぉんっっ!!
表から大きな音がした。
「!?、、トリコ、か?」
表に出ると思った通り、トリコが大きな獲物を抱えて捕獲から帰ってきていた。
「ミーア!こんなのでいいのか?」
呑気にこちらに歩いてくるトリコ。
「十分だよ、ありがとな、トリコ!!」

「ミーアは忙しいんだから、捌くところまでやらなくちゃ、トリコ」
「!!この声は!」
トリコの影からもう1人の声がした。
「ココ!!」
「やぁ、ミーア、3年ぶりだね」
ニッコリと笑って歩いてくる。
「来てくれたんだな、ありがとう!」
「僕もミーアの作る料理のファンの1人なんだから、当たり前だよ、今日を楽しみにしてたんだから」
「嬉しい事言ってくれるね!」
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