3年

注(このあとの話に、あるキャラクターのイメージを崩すような表現が出てまいります。本作品のイメージを崩したくない方はこのページを飛ばして頂きますよう、お願いします)

、、、

「よーし、ミーア、今日は最終試験をするでー!」

「、、、最終試験、、?なんだそれ」
怪訝な顔でブランチを睨むミーア。
「お前、、とうとう最後までワシの事、師匠や言わんかったな、、なんやその態度は、あ?ワレコラ、、」

「あれ、そうだっけ?」
とぼけるミーア。
「まぁええわ、あらためてー、、」
こほんと、咳払いをひとつ。
「3年たったし、最終試験や、ミーア!」
「おう!なんでもこい!」

「ほな、ちょっと待っとけよー」
「?」

ブランチはそういうといそいそと姿を消した。
「どこいった?」
ギャラリーもザワザワとしはじめる。

、、、
「よーし、お待たせさん!」
数分後、そういって現れたブランチは、カエルの着ぐるみを身につけていた。

「!!、、、、な、なんだそれ?」
あっけに取られた顔で指摘するミーア。
「なんやって、カエルやないか!」
ふふんと、ドヤ顔のブランチ。

「んな事みりゃわかるわ!これのどこが最終試験なんだよっ!」
「さぁ、ミーア!このカエルになったワシに躊躇なく抱きつけたら合格としてやる!」

「、、、、」

「どこからでもええで!」
「、、、あほらし、、、お世話になりましたー」

能面のような顔でその場を離れようとするミーア。
爆笑のギャラリー。

「ちょ!待てや!最終試験やーゆーとるやろ!!ほら、ゼブラやと思えばいけるやろ?ほれほれ、抱きついてみぃ」

「あ、そっか!ゼブラだと思えば!って、、なるかーーーー!!!」
ばちぃぃぃんんん!!!

「なんっでやねんっ!!ワシ、お前の師匠やぞ!!」

渾身のミーアの平手打ちを受けて飛んでいきながらブランチは叫んだ。

「知るか!!人間界に帰る!!!」
「待てやー!!」

爆笑のギャラリーに別れを告げ、旅支度を終えたミーアがずんずんと歩いていった。

、、、、


「、、、ちゅーのは冗談で、、、3年間、よォ頑張ったな、ミーア」
2人になった道中、ブランチが静かに言葉を発した。
「最初からそう言えよ、、、ったく、、」
クスッと笑う。
「ほんまの最終試験は、最後に作ったお前の料理で評価済みや」
「、、、ブランチのおかげだよ、ありがとな」

「戻ったらすぐ店再開させるんか?」
「そのつもりだよ、待ってくれてる客もいるだろうしな」
よく来てくれていた客の顔が浮かぶ。
「せやな、料理人は食べてくれる人がおってからこその存在やからな」
「その通り、昔、ブランチが教えてくれたんだぞ」
「せやったか、ええ事言うやん、ワシ」
「今、忘れてただろ、自分が昔言ったこと」
「忘れてへんわっボケ」

クスクスと笑いながら歩く。
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