祭りのあとの静けさ

祭りのあとの静かな道をゼブラに抱えられて店へと帰っていく。

ミーアの手には飲み損ねたラムネの瓶が1つ。

落ちないようにと、ゼブラにしっかりと支えられた体。

「、、、、」

ミーアはこの状況に少し混乱しながらも、放り投げられないように、身を固く、小さくしていた。

しばらくお互い無言で帰路へとつく。

「、、、、ねぇ」
沈黙を破ったのはミーアだった。
「んだよ」
面倒くさそうに返事をする。

「ゼブラって、時々、優しくなるの、、何なんだ?二重人格なのか?」
「、、、放り投げられてぇのか、落とすぞ、こら」

「違うって!ただ純粋な質問!」
「、、、優しいってんなら、それはヤマトの方じゃねぇのかよ」

「?なんで?」
「、、、はぁ、、、お前はほんっと、、、」
「?」
「思わずあいつに同情しそうになるぜ、、」
「なんなんだよ」
それでもまだ分かってない顔でゼブラを睨むミーア。
「あいつが最近、なんでお前に付いて回るのか、分かってんのか?」
「、、、そりゃぁ、、初めてあった日に私があいつにふっかけられた喧嘩に勝ったからだろ?」
自信たっぷりに答えるミーア。
「はぁ、、、」
「あ、あれ、、?なんか、、私マズイこと言った?」
ポツリとつぶやくように聞く。
「、、、ほんとにわかんねぇのか」
「う、うん」
「だったら、、もう二度とヤマトに会わねぇ事だな」
「なんで!?」
思わず体が動いた。
「動くなっつったろ!ほんとに落とすぞ!」
「ご、ごめん、、」
どれだけ考えてもゼブラがヤマトに会うなという意味が分からない。
掘り下げて聞きたかったけど、ほんとに落とされかねないので、ミーアは帰りつくまで黙っていることを選択した。

考えている間にミーアの店に到着した。
ミーアを地面に下ろすと、礼も聞かずにゼブラはまた来た道を歩き出す。

「あっ、ちょっとっ!、、お礼、、したいんだけど、、、」
「いらねぇよ、お前に頼まれたわけでもねぇし。俺が勝手に連れてきただけだ」
少しだけ振り返りそう吐き捨てていってしまった。

「行っちゃった、、、まぁ、また来るだろ。その時に1品サービスでもしてやろうかな、定食も1回無料にしなくちゃだし、、」
小さくなる背中を見送りながら、目を細めて笑った。
背中に残る支えられていた手の感触。
「頼まれてないのにここまで運んでくれて、それが優しいって言ってんのに、、ヤマトの方が優しいなんて言って、、、、変なやつ、、でも、ま、今日は楽しかったな!花火も綺麗だったし!シャワー浴びたら、このラムネ、ありがたく頂くとしますか!」
1人呟いて、自室へと向かった。
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