苦手なもの

雨の音がフロアに反響して少しうるさい。

「、、、」
保留でいいか、と聞かれて、すぐにうん、と答えられなかった。

「、、、ゼブラは、、、、特別感があって、料理じゃないのがいいのか?」
思わず口に出していた。

「そういうわけじゃないが、、なんだ?なんかいい案があるのか?」
そう言って近くにあった椅子に腰掛ける。

「、、、だったら、、、」
ミーアがゆっくりとゼブラに近づいた。

「、、、!?」

頬に柔らかい唇の感触。
ふわりと香るミーアの匂い。
耳もとで小さく音も聞こえた。

チュッ

驚いた顔をしてミーアを見ると、耳まで真っ赤にした顔で、
「これじゃ、、、ダメか?」
と震える声で聞いてきた。

心臓の音は雨の音がかき消した。

「ダメなんだったら、今のは忘れて、保留でい、、、」
「いや、、、今回はこれでよしとしてやる。以前にも似たような事があった気がするが、、まぁ、、いいだろ」
ゼブラのその言葉に困ったような照れ隠しのような微妙な笑顔のミーアがそこにいた。

、、、
結局、ブランチの変な作戦みたいになった事は不本意だけど、、ゼブラが嫌じゃないなら、、まぁ、いいか、、


ミーアの高鳴る鼓動は雨が止むまで続いた。
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