苦手なもの

「ここってメニューないけど、どんなご飯がでるの?そんなに美味しいの?」
「うん!運が良くないとすぐ終わっちゃうから、最近はだいたい雨の日に来るんだ!美味しくてびっくりするよ!」

恐らく、初めて来店したであろう友達に得意げに説明する女性客。

しばらくすると、湿気のある店内に食事のいい香りが漂ってきた。

「やば、お腹鳴りそう、、!」
「やだー!!あはは!」
そう言って笑い合う二人の客。

「若いのう、、」
外の雨を見ながら耳に入る女性客の話し声に呟き小さく笑うブランチ。

そうこうしてるうちに食事ができ、2人の前に定食が置かれた。

「お待たせ!雨もまだ止みそうにないし、ゆっくりしていきな!」

「はーい!いただきます!!」
「おいしそぉ、、っ、、いただきますっ」

そう言って2人は食事をはじめた。

「んっ、美味しい!!なにこれ!!」
「でしょ?私はミーアちゃんの作る定食が1番好きなの!すぐ終わっちゃうから空振りする時もあるんだけどね、、!」
向かい合って食事を頬張りながら話をする。

やがて食べ終わった2人はコーヒーを追加で注文し、今度はコーヒーの香りが店内に漂い始めた。

「ブランチも飲む?」

「おぉ、せやな、頼むわ」

そして、3人分のコーヒーを持ってくると、女性客の2人に、コーヒーとは別に、小皿に入った焼き菓子を提供した。

「ミーアちゃん、これは?」
その小皿を見て不思議そうにたずねる。
「雨の日サービス!今日はもうお客さん来ないだろうし、特別ね!」
そう言ってウインク1つ。
「やったぁ!ミーアちゃんのそういうところ、大好き!!また来るね!」
「ふふっ、ありがと!ごゆっくり」

それから、ブランチの前にもコーヒーカップを置いて、その前の椅子にミーアも腰掛けた。

「おつかれさん」
「どうも」

グラスの水を一気に飲み干すミーア。

「そういや、、最近、どうなんや?進展はあったんか?」
「?」

「何すっとぼけた顔してんねん!ゼブラの事に決まっとるやないか!」
ブランチのバカでかい声が店内に響き渡る。

話で盛り上がっていた女性客も思わずこちらを見た。

「は、はぁ!?なんだよっゼブラってっ、アイツとはなんもねぇっつってんだろ!」
ミーアの声も大きくなる。

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