苦手なもの

「はぁい、お待たせ~!」
生き生きとしたミーアの声と共に目の前に温たたかな食事が置かれる。

「これこれ!これや~!ずっと食べたかってん!」
ヨダレをぬぐいつつ箸を持つ。

「温かいうちにどうぞ」
「せやな!ほな!いただきます!!」

ぱくっ

、、、
「おおぉぉ!うまい!!」
箸の止まらないブランチを見てミーアも嬉しそうにそれを眺めていた。

、、、、

「はぁぁっ、うまかったぁぁ!!おかわりめっちゃしてもーたわ、、」

食後、ふぅと、膨れた腹を擦りながら優越感に浸るブランチのグラスに水を注ぐ。

「そっか、それはよかった」
「こないだもおもたけど、やっぱり、また、腕あげとるなぁ、味付けもバッチリやったわ」
そう言って水を飲み干す。

「そりゃ、どうも。昔誰かさんに散々厳しく指導されたおかげだな、、あ、そういえば、ダルマのおじさん、元気?この前、気になってたけど聞くタイミングなくて」
エプロンを外し、ブランチの前に座る。

「元気やで!今日、ミーアの店行くゆーたら、めちゃくちゃ羨ましがっとったわ!連れてけ言われたけど置いてきたった!」
そう言って意地悪そうに高笑いをするブランチ。

「ははは!また、あっちにも行きたいなぁ、、懐かしい」

少し遠くを見て、あの日を懐かしむ。

「背ぇも中身もこんまかったお前ももう、自分の店持つまでなったんやもんなぁ、、、背丈以外は成長したな。あの時、色々叩き込んだかいがあったわ」
ポン、とミーアの頭に手を置いて笑った。
「一言余計だっ」
ふん、とブランチを睨むが、調理の技術を確かに褒められて少し嬉しそうに笑った。

ガチャっ
その時、女性客が二人、来店した。

「ミーアちゃん、今日、雨だからまだあるかなと思って来たんだけど、、」
「いらっしゃい!うん!その通り、まだ残ってるよ!濡れるから早く中に入って待ってな!2人前ね!」

来客を喜び、また、ウキウキと厨房へといそぐ。

「あ、ブランチは、まだ、ゆっくりしていきなね!」
「外はえっぐい雨やし、そのつもりや」
行ってらっしゃいと手を振りながら厨房へ行くミーアを見送った。

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