そのモチは食せるのか否か

「ところで、、、」
なにか思いついたようにゼブラが静かに話し出す。

「お前はねぇのかよ」

「ん?何が?」

「女子会ってやつで話してた、、えーと、、なんだ?なんとかモチ?とかいうやつ」

「ヤキモチの事?いわゆる嫉妬の事らしいけど、、、んー、、、私もそのヤキモチっての、よくわかんないし、今までそんな気持ちになったことがないからな、、、」
うーん、と考え込むミーア。
「んだよ、面白くねぇやつだな」
呆れたように笑ってグラスの水を飲んだ。

「うるせ、お前そもそもヤキモチも知らなかっただろっ!、、、ま、いつか?ゼブラが可愛い可愛い女の子を連れてここに来たら、その時は私が妬いてやらんこともないぞ!連れてこれたら、だけどなっ」
おちょくるように笑った。

「、、、、まぁ、、、安心しろ、今のところ、女で興味あんのは、お前だけだからな。その必要はねえよ」

「、、、へ?」
一瞬、心臓が跳ね上がった。

「そ、それは、、どういう、、?」
声が震える。

「あ?そりゃ、ここに来れば飯が食えるからな。どうせ、腹が膨れりゃなんでもいいんだよ、俺は。そうなんだろ?」
ニヤリと笑って睨む。

「、、、?、、、あ!!!お前!やっぱりブランチとの会話聞いてたな!?」

「へっへっ」

「くそっ、、耳栓詰めてやりてぇっっ」
悔しそうに地団駄を踏むミーア。

「てのは、冗談で、、、」

おもむろに身を乗り出し、ミーアを見る。
「、、、」

あまりにもまっすぐなその視線にミーアもそらせなくなっていた。

「な、、なんだよ、、」
やっと絞り出すように反論する。
、、、、
むにぃっ
しばらく見つめあったのち。
ミーアの頬を摘んで伸ばす。
「いへへへっ、はかっ、やへほっ、なんらよっ(いてててっ、ばかっ、やめろっ、なんだよっ)」

「、、なんか、、、お前見てたら、餅が食いたくなったな、無いのか?」
多分、他に言いたい言葉があったはずなのに、その言葉をつい飲み込んで、誤魔化してしまった。

「いってぇーなっ、はぁ?餅?、、、、あったかなー、、?ちょっと探してくる」
そういうとミーアもその場から逃げるように厨房へと向かった。

、、、
「、、、びっくりした、、あんな風に見られたら抵抗できないだろ、、、ほんっと、何考えてるのか、時々わかんない時あるな、、あいつ、、、」
小さく震える手でつままれた頬を擦りながら食材を探す。

「餅なんてあったかな、、?、、餅、、餅、、あ、、あった、、っ」

窓の外は空が赤く、もう時期夜が来ることを示していた。

「、、、俺は、、今、あいつに何をするつもりだったんだ、、?、、、」
小さく独り言を呟き、無言で見つめあった事の答え合わせをしようとした。。
確かに、天狗野郎と話してるのを見た時、何度もあいつを呼び寄せたくなったのは事実だ。
あれがヤキモチなのか、、?

「、、よく、わかんねぇな、、まぁ、、天狗野郎に興味なさそうだったし、、、」

自分を落ち着かせるために何度も心の中でそれを繰り返していた。



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