そのモチは食せるのか否か

「はい、どうぞ!」
やけくそ紛れに大盛りにしたおかずが目の前に置かれた。

「、、俺はな、あいつの声が耳障りで大嫌いなんだよ。思い出しただけでイライラしてくるぜ」
話し足りなかったのか、また続きを語り始める。

「ほんと仲悪いなー、何が気に入らないんだよ」
ため息混じりにゼブラに問う。

「知らねぇ、とにかく全部だ。お前があいつと話をしているところを見るのもイライラして仕方なくなる、、」
つい、本音のようなものが出てしまい、ご飯を頬張りそれを誤魔化した。

「そんな理由でうちの店で喧嘩始めようとしてたのかよ。勘弁してくれ、修繕したばかりなのに、ヤキモチかっ」

「、、、なんだそれ、モチ?食えるのか?」
少しの沈黙ののち、ゼブラがそう答えた。

「、、私もよく分かんないけど、昨日陽輝たちが言ってた」
少し拍子抜けして一瞬冷静になるミーア。

「昨日?」

「そ、昨日!リンと陽輝と女子会したんだ!」
嬉しそうに答えるミーア。

「、、はっ、お前が女子会?笑えるな!似合わねぇっ」
そう言って鼻で笑うゼブラ。

「笑うなっ私だって女なんだぞっ!別にしたっていいだろっ」
顔を真っ赤にして抗議する。
「んで、考え事してたのは、その女子会の事!!昨日、楽しかったなぁって思ってたんだよっ!なんで私がブランチの事考えて更に恋心まで抱かなくちゃいけねぇんだよっ、ありえんわっ、ただの料理人仲間っつったろっ」

「、、、、だったら、、、最初からそう言え」
そう呟くと残りのご飯をかきこんだ。
「くっそっ!なんか腹立つなーっっ」

ゼブラのなんとなく無意識にホッとしたような仕草はミーアには見えていなかった。

、、、
食べ終わりと同じタイミングでグラスに水を注ぐ。

「今日もうまかっただろ?」
自信満々にゼブラに問いかける。

「ふんっ、、、まぁまぁだな」

そっぽ向いたままそう吐き捨てる。
「ちぇっ」
まだまだ希望の言葉が聞けずに口を尖らすミーア。
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