不良と不良

「思い出話はそれくらいでいいだろ。ごちゃごちゃうるせーな。食事の邪魔だ、静かに食わせろ」

黙って食事をしていたゼブラが不機嫌そうに一言。
そして、おかわり、とまた、茶碗を出してきた。

「そもそも聞いてきたのはお前だろっ!昔のこと懐かしんで何が悪いんだよ、、しかし、今日はえらくおかわりのペースが早いな?」
ミーアは不服そうな顔でゼブラから茶碗を受け取る。

「ふんっ」

「なんや、ゼブラ。思い出話が耳につくんか??えらい地獄耳持って、大変やなぁ」
煽るブランチ。

「特にてめぇの声は耳に触る。黙ってろ」
睨むゼブラ。

「なんやと!?自分の耳のせいやろが!!ワシのせいにすんなや!」

「あ?やんのか?こら」

ゼブラが立ち上がり至近距離で睨み合う。

「あー、、また、、、2人ともっ」

小松が慌てて止めに入る。

その時。

ヒュンッ ドスッ

向かい合う2人の鼻の先をかすめて包丁が飛んで、その先にある壁に突き刺さった。

「ひぃっ」
2人の代わりに小松が声を上げる。

「、、お前ら、、いい加減にしろよ、、そんなに喧嘩がしたけりゃ、表でやれ!!!私の店は喧嘩場じゃねぇっていってんだろ!!!」

その剣幕に、トリコもビクつく。
小松は顔面蒼白で、固まっていた。

「おー、こわ、、久しぶりにキレたミーア見たわ、、、」
ブランチも苦笑いでゼブラとの距離を取る。

「、、てめぇのせいだろうが!」
尚もかまわずゼブラがブランチに詰寄った。

「はぁ?!なんでやねん!お前もやろがい!」
思わずブランチも応戦してしまう。
「、、、、」

「ちょっちょっ、、二人とも!!もうその辺で、、っっ」

ワナワナと、震えるミーアを見て小松が止めに入った。

「、、、この、、っ不良どもが!!!!今すぐ出てけーーぇぇ!!」

ミーアの渾身のビンタが2人にヒットし、無理やり店を追い出されてしまった。


バンッ

転がるように店の前においだされた2人。

「いてててて、、、ひっさしぶりにミーアのビンタ受けたわ、相変わらずの威力やなぁ、、今のはさすがにきいたわ、、」

頬を擦りながら身を起こすブランチ。

「ふんっ、これくらい、どおってことねぇよ」
ゼブラも同じく身を起こしながらブランチに吐き捨てる。

「つーか!てめぇのせいで食材貰い損なったやないか!どないしてくれるんや!!このボケ!カス
!」

「俺のせいじゃねぇっ!こっちこそ、お前のせいで定食、最後まで食えなかったんだぞ!調子に乗ってんじゃねぇ!!」

、、、、
ギャー!ギャー!

店の外が、騒がしい。

「、、ったく。なんなんだよ、あの二人は、喧嘩しかすることねぇのか、、うるっさ、、、」
呆れた顔のミーアが窓の外を見ながらため息をついた。


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