ドレスコードと夜の海

ダンスパーティとなったホールは夜がふけるまで続いた。

リンに促され、わりと楽しそうに共に踊るトリコ。

ココの優しいリードにアワアワしながらなんとかステップを踏んでついて行く小松。

緊張しながらも推しと踊れる幸せを噛み締めつつ、正面からのサニーを見れない陽輝、陽輝がコケないように髪の触覚でさりげなくサポートしつつ、リードするサニー。

その傍らで、運ばれた料理を貪るゼブラと、それを呆れた顔で眺めるミーア。手にはノンアルコールのドリンク。

それぞれが、パーティーを楽しんでいた。

時折、他の男性客がダンスに参加していないミーアに
「一緒に、どうですか?」
と、スマートに手を差し伸べて誘ってくる。

「うーん、、参ったな、、(行きたくないんだけど、、、)」

困惑するミーアの背後でゼブラが睨みをきかせるため、その度に男性客は青ざめて逃げていった。
「ありゃ、また行っちゃった。かなり顔青かったけど、、どうしたんだ??まぁ、、踊らなくて済んだからいいけど、、」

ゼブラの事とは気づかないミーアが首を傾げて逃げる男性客を眺めていた。

着替えたドレスは、背中が大きく空いているかなり際どいデザインのものだった。

「、、、、」

肉を頬張りながらミーアの白い背中が目に入る。

ばさっ、、
「うわっ、、またっ、なんだよっ、もう濡れてねーぞっ」

ゼブラの新しい上着がミーアを覆った。

「、、、食いにくい。持ってろ。モグモグモグ、、」

「私は召使いじゃねぇってのっ、、ったく、、」

そういって、持つのがめんどくさいと、背中を隠すようにそれを羽織った。

「、、正装ってさ、、動きにくいし、めんどくせぇな、、、」
「それには、同感、だな。もぐもぐ、、」

頬杖ついて、ダンスが行われているホールをボーッと眺めるミーア。

「でも、まぁ、この非日常的な空間も、一度は経験して損はなかったかな、、、」

そう呟いて、音楽だけを楽しむように目を閉じた。


、、、
はっくしゅんっ!!

「おい!!ふざけんな!風邪ひいてんじゃねーか!看ねぇっつったろ!知らねーぞ!」

「大丈夫だって!別にお前に看てほしいなんて思ってねーよ!そもそも海に無理やり連れ出したの、お前だろ!?」

「てめぇが海が近くにあるっつったんだろうが!」

「だからって、普通、テラスから飛び降りるかっ!!死ぬかと思ったぞ!!」

ギャーギャー!!

いつものように喧嘩を始めてしまった2人を見ていたトリコたち。
「、、、あの2人は、結局、あのくらいが1番丁度いいんだよなぁ、、うん。なんか、落ち着く」
と、全員が結論付けて、笑っていた。







10/10ページ
スキ