そして私は立ち止まる。
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「ほら。名前あった!北信介、って書いとるよ!」
「うん、そうだね、でも話しかけになんか行かへんよお母さん」
なんで!?なんて心底残念そうなお母さんにめんどくさいから、と一言返し、自分の名前が書かれた席へ向かう。
名前順だから北くんとは結構離れていて安堵した。
これから3年間、気まずいままなのだろうか。
…いや、もしかしたらもうそんなこときれいさっぱり忘れてます、なんて展開もあるかもしれない。
そもそも、私が北くんのお母さんが北くんに喋った!なんて思ったのは自分勝手な考え出し、よくよく考えればぎこちなく目を逸らされた、なんてのも見間違え、なんてこともある。
いや、あってほしい。
昔から自分がそうだといやだなぁ、と思うことはそうだったりするので、そう思い込んでいたけれど、可能性としてはありえるのだ。
神様、どうか、どうかそうでありますように。
そう心の中で願いながらちらり、と北くんを横目で見れば、
「…………!?!?」
がっつりこっちを見ていて。
予想外でびっくりしてしまって、思わずわかりやすく反応してしまう。
ちゃんとそれは相手に伝わってしまったのか、無表情な北くんは、軽く数回手を振った。
いや、まだ北くんの中学校の知り合いという線残っている、と振り返さないでいれば、ぐっと眉間だけを寄せて、もう一度手を振ったので、おずおずと振り返せば、ひとつ頷かれた。
やっぱり私に向かってだ、と絶望する私に気づかず、無表情のまま彼は前を向いてしまう。
…お願いします、お願いだから。
あの時の私の好意には気づいていませんように。
▽▽
「?信介どないしたん?」
「………藤瀬さん、おった」
「えっ!?うそすばるちゃん!?え、どこ」
「説明始まんで」