らくがき帳
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平浦+一
20260128(水)02:52「浦原さん…その後ろにいるヤツ何…?」
「?何って、平子サンっスよ」
「いや知ってるけどよ…そんな顔だったか…?」
獰猛な獣が浦原の背後でこちらに牙を剥いているように見えて、黒崎の背筋をゾゾゾと悪寒が走り抜けた。身震いする黒崎を他所に浦原はちらりと後ろを振り返り、なんでもない事のように話し出す。
「ちょっと神経質になってるんス、そのうち治りますから」
「何があったんだよ…怖ぇんだけど…」
「シャーーッ!!」
「いってぇ!!猫かよ!?なんか取り憑かれんじゃねえの!?」
「平子サン、ちょっと、落ち着いて」
「しゃーないやん腹立つねんもん!!気安く近寄んなやどいつもこいつもー!!オレの喜助やぞー!!」
「八つ当たりが過ぎますって、黒崎サン怯えてるじゃないスか、可哀想に」
「怯えてねえ!引いてるだけだ!」
「用無いなら向こういけや!オレと喜助の貴重な逢瀬の邪魔すな!!」
「用があったのはこっちだったんスけど…黒崎サンスイマセン、平子サン変になっちゃったのでこの辺で失礼します」
「え、おいマジかよ……なんなんだよ……」×浦
一浦
20260126(月)03:38「お、目ぇ覚めたか?」
眩しいオレンジ色の頭が視界の端で揺れて、温かい手が額に触れた。重い瞼を擦ってどうにか両目をこじ開けると、神妙な顔をした黒崎が自分を覗き込んでいた。
「大丈夫かよ?魘されてたぜ」
黒崎の眉間に寄った皺が、心做しか少しだけ綻んだ。今朝から店番をしていたはずなのに、何故か今は畳に敷いた布団に寝かされている。傍らで胡座をかいている黒崎は、店のロゴが入った白いタオルで浦原の首に伝った汗を拭った。
「熱は下がったみてえだな、よかった。店覗いたらぶっ倒れてんだもん、ビビったよ」
「うわ……スイマセン…」
「いいから無理すんなって、まだ寝てろよ」
誰もいないみてえだし、店は勝手に閉めたけどいいよな、そう言って返事も聞かずに黒崎は立ち上がり、浦原に背を向けて障子を開けた。
「水欲しいだろ?白湯の方がいいのか?なんか適当に持ってくるよ」
「………冷蔵庫に飲料水はあるので…それでいいっス…」
「わかった」
キッチンどっちだっけ、こっちだっけ、なんかここ来る度に間取り変わってねえか?と、そんな訳がない独り言を言いながら遠ざかる背中すら眩しく見えて目を細めた。
熱を出して倒れたのか。そんなに根詰めていたつもりもないのだが、確かにまともに寝てはいなかった。ジン太が参加する試合のためにテッサイも雨も朝から弁当を作って張り切っていたのに、帰ってきたら店主がこの有様ではがっかりさせてしまうだろう。申し訳なさに深く溜息をつくと、黒崎がペットボトルを持って滑り込むように戻ってきた。
「はいよ、開けれるか?」
「……そこまで非力じゃないっスよ…」
軽く体を起こして一口だけ飲んだが、ひどく億劫でそれ以上は飲むのをやめた。蓋をして傍らに置き、再び布団の中で丸くなる。頭がじくじくと痛んでぎゅっと目を瞑った。
「………そんな嫌な夢だった?」
「え……」
「すげー苦しそうだったから、」
「……夢の内容なんて覚えてないっスよ。潰されでもしたんじゃないスかね、油圧式の、圧縮する……あぁ……あんなの作ろうとしたから……」
「今度は何企んでんだよ…」
魘されていたと言っていた。確かに寝苦しかった感覚はあるが、何の夢を見ていたのかは覚えていない。
目を閉じているから何も見えない。真っ暗闇の中心に、安らげるものを思い浮かべる。夜一のもふもふで温かい体。雨が今朝握ってくれたおかかのおにぎり。額に触れた黒崎の手。
おずおずと布団から手を出して、手繰り寄せるように黒崎の袖をきゅっと掴んだ。黒崎の霊圧が揺れたのを感じて笑いそうになる。何を思われただろう。あまり考えたくはなかった。
「………ここに居るよ」
「………」
「起きるまでずっと居るから、寝てていいよ」
黒崎の手が浦原の手を掴み、宥めるように甲を摩った。ずっと年下の子ども相手にとんだ醜態を晒している気がするが、黒崎は馬鹿にしないだろう。
彼が傍にいると思うと困ったことに安心する。背負うものばかりのこの子どもに、背負わせてばかりの大人がこれ以上何を言う気か。薄く開いた口を閉ざして、誘われるままに眠りに落ちた。黒崎の温かい手が、もう一度浦原の額を撫でた。×浦
その後の平浦+一
20260121(水)22:32「マジで早かったな、仕事どうしたんだよ」
「早く来ちゃまずかったっスか?」
「いやまずかねぇけど引いたわ」
「で?伝令神機壊しちゃったんスか?」
「壊したんじゃねえよ壊れたんだよ、いや、壊れてもねえけど…なんか時々調子悪くてさ」
「恋次にかけると白夜にかかるらしいで」
「そんなことあります?……あー…基盤がちょっと歪んでますね、アンテナの接続部と通信チップの付近にヒビが入ってる…。どうします?直してもいいっスけど、丸ごと交換した方が早いっスよ」
「つってもそれ最新型なんだろ?交換ってなったら同じヤツになんの?」
「黒崎サァン……それがちょうどつい先程完成したんスよォ……最新型も最新型、超ハイスペック伝令神機、その名も…uraPhone16ッス!」
「いや1〜15まで知らねえしダセェしいらねえよ、今のやつ修理してくれよ」
「uraPhone16…!?」
「あんたが食いつくのかよ、やめとけよ、どうせろくな機能ついてねえよ」
「フレキシブル素材でどんな形にも変形するんス。折りたたんで腕時計に、広げてタブレットに、丸めてちぎって投げ捨てたら、その内じわじわとちぎれた破片が集結し、やがて元の形に戻るっス」
「おおおお…!!」
「おおおおじゃねえよキモ過ぎるだろ何だそのプラナリア仕様」
「アホ、プラナリアは丸めてちぎって投げ捨てたらちぎった分だけ増えんねん、uraPhone16はちぎっても元に戻んねん、何もわかっとらんやんけ」
「あんたはuraPhone16の一体何がわかったんだよ」×浦
貧乏学生五
20260119(月)01:18傑がドラマの撮影で地方に長期滞在すると聞いたのは先週のことで、一ヶ月近く会えない日だってザラにあるのだからどうってことないと思っていたのに、夏休みっていうのが悪いのだ。傑のことを考える時間が増えて、一人でいることの寂しさに気付いてしまう。できる限りシフトを詰め込んで働かせてもらっているけど、今日はお客さんとして来てくれたりしないかな、なんて淡い期待もできないとなるとどうにも気分が上がらない。
バイト帰りに、買い出し中の硝子とばったり会うと、硝子は僕の顔を見るなり「夏油は何してんの?」と問いかけた。
「ドラマの撮影があるんだって、長いと1ヶ月くらい向こうにいるみたい…」
「へー、会いに行って来ればいいじゃん」
「えぇ…!」
「顔に書いてあるよ、会いたくてしぬーって」
「えぇ~……迷惑じゃない?」
「まぁ迷惑だろうな」
「ほら~…」夏五
ワタニャルニア
20260118(日)22:35細枝に刺したきのこを焼いて、幼いちみたちに配って回った。日の暮れる頃、背中に背負った籠いっぱいに魚を詰めて帰ってくる彼がいた。一緒に食べる獲れたての魚はほろ苦いけれど美味しくて好きだった。
暗くなったら草と藁を敷き詰めた寝床で、熊の毛皮に包まって眠りについた。黒いしっぽを絡ませて抱きしめてくれるのが心地良かった。ずっとそうやって生きていくのだと思っていた。夏五
ちみ五
20260118(日)21:52夏五絵
hrhn夏の単独配信
20260118(日)06:22「『五条今何してんの?』今は眠ってるよ。悟の寝顔は国宝級だから、君みたいな一般人には見せてあげないけど」
「『夏油さん髪伸びましたね、素敵です』。ふふ、ありがと。いつも悟と同じ美容院で切ってもらってたんだけど、最近行けてないんだよな…メイクさんに切ってもらおうかな、そろそろ鬱陶しいよね」
「『五条ほったらかしでいいの?』よく眠ってたから大丈夫だよ、悟は飲めないしね。それに悟が怒るからさぁ、YouTubeもちゃんと動かさないと」
「『服屋のネタまた見たい』。ん?試着室のやつかな?…あ、あれか、シャツ破きまくったやつ?あれ凄い楽しくて大好きだけど、今テレビでやったら怒られそうだなあ…」
「『祓本解散しないで』。はは!しないよ、しないしない。まあ悟がやめたいって言ったらすぐ辞めるだろうけどね。悟が居ないのに続ける意味無いし……あ、悟は芸人辞める気なんて全く無いから心配しないで」
「『夏油辞めたいの?』だからさ、悟がやめる気ないって言ってるのに私が辞めたいわけないでしょ。何のために私が一人で……あぁ酔ってきたな、そろそろ終わろうか」夏五
貧乏学生五
20260116(金)23:40「おー、なんか久しぶりじゃん」
「へへ、来ちゃった」
「どうせあんぱんしか買わないんでしょ」
「うーーん……」
「……………」
あんぱんは間違いなくおいしいけど、たまには他のものも食べてみたい。でもやっぱりあんぱんも食べたい。期間限定だというクリームが乗って可愛らしいトッピングのされたパンはものすごく魅力的だけど、あんぱんの倍以上の値段だからとても買えない。クリームパンも捨て難いけどあんぱんの方が安いし大きいし……うーーーん……
「……あんぱんください」
「はいはい」夏五

