美オヤジを誘って囲われて救われる話
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風呂から出たあなたは、髪をドライヤーで乾かし艷やかにした。体のケアも入念にし、短いワンピース風のランジェリーをまとう。
三十分ぐらいかかり、寝室にいる彼を待たせてしまった。
「ヴィクトル⋯? 寝ちゃった?」
薄明かりのベッドに、ボクサーパンツ姿の男が寝そべっている。逞しくしなやかな肉体をさらす彼は目を閉じ、頭の後ろで手を組んでいた。
彼は片目だけ開けてにっと笑む。
「⋯⋯先に寝るわけないでしょ? おいで名無しちゃん。わ、可愛い服だ」
「へへ。ごめんね遅くなって」
あなたは照れたようにはにかみ、ベッドに乗ると、寝ている彼の上半身に抱きつく。
そんな体勢は珍しいが、自然と自分が上からキスする流れになってしまった。
「ん、ん――」
かなり年上な彼に対し、主導権を握るようで緊張したが、やはりリードするのは彼のほうだ。
「ああ⋯⋯これ気持ちいいな」
ヴィクトルは至近距離で呟き、黒い瞳を細めたあと、あなたの腰に手をまわして引き寄せる。
「あっ」
やわらかな胸が彼の胸板に当たる。
その刺激はあなたにも伝わり、キスをされながら全身が敏感になっていった。
「んあ⋯⋯あぁ⋯」
二人の重なる体が熱くなり、彼の昂りも下腹部に感じ始める。
あなたは頬を染めたが、反応してくれてることが嬉しくなった。
今夜のヴィクトルはさらに積極的だ。
ホテルから出て自分の家であなたを抱くことに、胸の高鳴りが抑えきれないようだった。
「⋯んっ、そこ、あぁ」
彼の大きな手が優しく片尻を揉んでくる。唇はあなたの首筋に添えられ、刺激的な愛撫をされる。
「んぅ、ん、ん」
あなたの興奮も最高潮で、早く繋がりたくなって腰をくっつけた。
「ヴィクトル、そこいい」
長い指が後ろから触れ、もっと濡らしていく。くちゅくちゅといじられて甲高い声があふれた。
「気持ちいい?」
「⋯⋯うん⋯」
「ふふ。可愛い。ここも舐めていい?」
彼が上半身をさげて下に移動する。ちょうど胸のあたりに顔が来て、どきっとした。
あなたが彼の髪を包むように抱くと、温かい舌が乳首に這ってくる。
「んあぁっ」
彼の上で肘をつき、こんなポーズで直接舐められたことはなく、舌の動きにも震える。
でも気持ちよくて、つい腰をよじって感じてしまった。
「はぁ、はぁ、⋯⋯あっごめんね、苦しい?」
こぼれた胸を押しつけてたことに気づき、あなたは焦り尋ねる。
すると彼にふふっと笑われた。
「いや気持ちいい。⋯⋯でももう我慢出来ないかもしれないな」
息づく彼はあなたのランジェリーをするりと脱がせる。自分も下着を脱ぎ、流れるような動作で体勢が逆転した。
あなたはふわふわのクッションに頭を預け、艶めかしいポーズで彼を見つめる。ゴムをつける様子もいつもより性急に感じた。
「ごめん待たせたね」
「ううん」
いつも完璧に準備してくれるヴィクトルが愛おしく感じる。元彼と挿入ができたことはなかったが、すべてにおいて正反対だと思った。
いつか、この薄いゴムをつけない日がくるのかな?
なんて馬鹿なことを、経験の浅い自分なのに一瞬だけ考えてしまう。それぐらい彼が自分の中で達することは、深い喜びをもたらしていた。
「ん、んぁ、あぁ、いい」
ゆっくり入ってきたヴィクトルは、膝をついた状態で膣の中をこすってくる。
その絶妙な当たり具合に、あなたはすでに下腹部をびくびくさせる。
「だめだよ、もうイッちゃう」
「⋯ほんと? もうイク?」
悪戯っぽい余裕の笑みで尋ねられると、恥ずかしくなり頷くしか出来なくなる。
「あっ、あぁ⋯⋯んぅぅぅ⋯⋯ッ」
あなたは声を押し殺しながら中を収縮させた。
「名無しちゃん、もっと声出してもいいよ。俺の家だから」
ヴィクトルは前かがみになって、そんなアドバイスをしてくる。確かにホテルより自由はあるけど、そう簡単にはいかない。
「でも難しいよ⋯っ」
「そうかな。でも君の声もっと聞きたいな。よしじゃあ頑張るか」
「えっ?」
彼は完全に上体を倒し、あなたに密着してくる。広い胸板に覆われ、腰がぐぐっと入ってきた。
彼自身の硬いものも奥まで侵入してきて、かつてないほどだ。
「あっ! んぁぁっ、や⋯っ! そこ、だめえっ」
そう言うものの何か未知のものを期待する眼差しで、染まった目元はヴィクトルの闘志をこれでもかと引き出す。
「ここ、どう? 気持ちよくない?」
「⋯⋯きもち、いい⋯⋯っ⋯⋯からだめ⋯⋯!」
腰をゆっくり揺らしてくる彼に、あなたはすでに観念し始めていた。
奥に来てしまう。しかもそこに留まり、ずっと突いてくるのだ。
「ん、ん、ん、ああ!」
絶え間なくされると頭がふらふらしてきて、瞳がとろけたまま彼から目が離せなくなる。
「気持ちいい、すごいよぉ、もっとして、ヴィクトル」
「うん。いっぱい奥突いてあげるね、名無しちゃん」
彼はにこりと笑って律動を速める。どんどんスピードが増し、あなたは奥の奥まで快感に支配されてしまった。
「いく、イクっ、んあぁあぁっ!」
「⋯⋯ッ⋯⋯」
中を痙攣させ、くたっと力が抜けると、さすがにヴィクトルも限界がきたのかあなたを強く抱きこむ。
しばらくそのままだったが彼は何を思ったか、あなたに愛おしそうにキスをした後、こんなことを言った。
「名無しちゃん。俺に掴まってくれるかい」
「⋯⋯ん、え⋯⋯?」
鼻から抜ける声を出したあと、言う通りにして背中に掴まった。すると彼はあなたを抱えて軽々と起き上がった。
「きゃあぁっ」
「ごめん、驚いた? ⋯⋯でもこれもいいだろう? 君のこともっと感じられる」
汗がにじむヴィクトルは微笑み、シーツの上に脚を伸ばした状態であなたを抱えている。
しかも彼のものはまだ入ったままだ。
「そうだけど⋯⋯これすっごい恥ずかしい⋯! 近いよ!」
「そうそう。もっとイチャイチャできるね」
こんなに体格がいい男の人なのに、目線が下なのもドキドキが止まらない。
今日のヴィクトルはさらにロマンチックモードのようだ。
「あっ、あぁっ、動いちゃっ、入ってくる、んぁぁっ」
腰に腕が回り、対面座位のまま揺らされる。
下から突かれていくと、自分だけ何度もイッてしまうのではないかと思った。
「またイッちゃうよぉ、だめ、ヴィクトルもイッて、ずるいってばぁ」
気持ちよくて半泣きで首に掴まり訴える。
すると彼は肩をわずかに反応させたが、うっとりした表情であなたの頬に優しいキスをする。
「あぁ名無しちゃん、だめだろうそんなこと言って⋯⋯今日は先にたくさん君を気持ちよくしたいんだよ」
「どうして⋯?」
「それは⋯⋯もっと俺のことを好きになってほしいから」
大人の男性が素直にそう言い、柔らかく笑む姿にあなたは心がきゅんとなる。
「ばか。もうこんなに好きなのに」
「え? 嬉しいけど、今ばかって言った? ⋯⋯いやそれも異様に嬉しくなるな」
彼はくすくす笑いながらあなたの腰を抱いて片手をつき、後ろに体重を乗せる。
割れた腹筋と動いている腰つきが目に飛び込んできて赤面した。
「あ、あぁ、どうするの」
「このまま動くのはどうだい? ほらじゃあ一緒にイクよ」
本気を出したヴィクトルに下から腰を当てられて、あなたはがくがくと下半身を揺らす。イッてしまうのはすぐだった。
「いっ、良い、気持ちいい、もうイッちゃうよ⋯⋯ん、っ、あ、んあぁっ!」
そう叫んで前のめりになり、彼の首にしがみつく。
すると驚いたのか、ヴィクトルもがっしり支えてくれたが腰の動きが不規則になった。
「くっ⋯⋯まって名無しちゃん⋯⋯!」
珍しい声を聞いたかと思えば、彼も暴発的に限界を迎えた。膣内で激しく脈を打ち、ぎゅうっとあなたの腰を抱きしめてイッている。
「⋯⋯あぁッ、出る⋯⋯ッ」
「んあ、あ、ぁ」
あなたはこの瞬間がたまらなく嬉しかった。ヴィクトルが自分のものになったかのような感覚に陥る。
「⋯⋯はあ、あ⋯⋯ごめんねいきなりイッちゃったよ⋯⋯」
彼は気恥ずかしそうに優しく笑って上向く。
あなたは我慢できずに自分から唇をよせた。彼のようには上手くないが、しっとりと甘いキスをする。
「ん⋯⋯名無しちゃん」
そのまましばらく繋がったまま、二人は体温を感じ合っていた。
ーーー
「んん⋯⋯もう寝る? ヴィクトル⋯」
「⋯⋯うん。寝ようか」
あのあとも交わりは続いたが、じわりと留まる熱と気持ちよさに眠気が襲う。
あなたはヴィクトルの胸にもぐりこみ、まどろんでいた。
けれど彼はまだ足りないのか、頬や唇にキスしてくる。
「んう⋯⋯気持ちいい」
そう呟くと、筋肉質な腕に抱きしめられた。
どうしたのだろうと顔を見つめると、なんだか切なげな表情をしている。
「ヴィクトル⋯?」
「名無しちゃん、好きだ」
「⋯⋯私も好き⋯⋯」
想いを伝えて微笑むと、髪の毛を撫でられてまた彼の唇が触れた。
まだイチャイチャしたいのかな、そう思ってあなたも彼の上半身に懐く。
ぼんやりしていたのだが、だんだん彼の様子に思い当たる節が出てきた。
普段は自信に満ちていて、かつ温かな心をもつヴィクトルだが、最近はふとあなたを見つめて言葉にできない思いを秘めたような顔つきになる。
――もしかして。
あのことを気にしているのだろうか。
そう考えたあなたは、向きを変えて彼をじっと見る。
「あのね」
「うん」
あなたが切り出すと、彼はまったく眠気などないように切れ長の黒目をばっちりと向けた。
「言うの今度にしようかなと思ったんだけど、それにこんなベッドの中でいいのかな、とも思ったし」
「いつでも大丈夫だよ。君の気持ち聞かせてくれるかい」
誠実に言ってくれる彼に対し、あなたも深呼吸して覚悟した。
少し胸は痛むけれど、もう決めたのだ。
「私、やっぱり一人暮らしすることにしたんだ」
「⋯⋯⋯⋯ッ。⋯⋯⋯⋯そ、そうか。そう⋯だよね。⋯⋯分かっていたんだ、なんとなく」
答えは予想していたものの、明らかに肩をがくりと落とすヴィクトルが見ていてつらい。
「君と離れるのは、本当に身が引き裂かれる思いだけど、⋯⋯こんなの俺のわがままだしな。名無しちゃんの生活は心から応援してるよ」
「⋯⋯ありがとう、ヴィクトル」
あなたは切なくなってきて、彼の胸に抱きつく。
この数週間、暖かさを常にもたらしてくれた彼の腕に抱かれていると、想いがこみあげてきた。
「私もすごく寂しいよ。でも、ちゃんと生活してヴィクトルとまっすぐお付き合いできるようにしたいんだ。⋯⋯ほんとに、寂しいけど。だって毎日こうして一緒に会えたもんね」
互いに仕事があるため会える時間は長くはなかったが、毎日顔を見れた日々が尊く思えた。
「大丈夫。たくさん会えるよ。俺も君に会いに行くし、名無しちゃんもここに来てくれたら嬉しいな」
「うん! 絶対に来るよ。ヴィクトルもうちに来てね。あ、こことはまったく違う普通のアパートだけど⋯」
そう言うと、ぎゅっとハグをされる。
なんだかその時間が長くて、ちょっと心配になるほどだった。
そのぐらい、自分のことを好きになってくれたのだと実感がわき、心が熱く灯っていく。
「でも何かあったら、すぐ俺のとこ来てね。俺もちゃんと生活して、変わろうと思ってるんだ」
「ヴィクトル⋯⋯」
「俺、真剣に考えてるからね。名無しちゃんとのこと⋯⋯」
「本当? 私も真剣だよ」
あなたがふにゃりと笑顔で答えたため、ヴィクトルはやや心配な面持ちになる。
「本当にそういう意味でね――。いや、押しつけはよくないよな。⋯⋯本当? 君もおんなじ気持ちでいてくれるの?」
頭を撫でられて尋ねられ、あなたは嬉しくなって頷く。
「もちろんそうだよ。私、ヴィクトルといつか身も心も本当に繋がりたいなって思っちゃったんだ」
ふふ、と笑いながら明かしてしまった。
さっきのことを思い出して、つい放ってしまった気持ちなのだが。
ヴィクトルは「ん?」と目を見開いている。
「俺達、もう繋がってるよね? 心身ともに」
「あっ!! そうだよね。ううん何でもないの、ごめん忘れて!」
あなたは余計なことを言ってしまったと、顔を赤くしてごまかそうとした。
しかしその異常に恥じらう態度に、頭がよく回るヴィクトルは思い至る。
そして彼も、さっと耳まで赤らめさせた。
「ええと、そ⋯⋯そうか? そのぐらい、君も俺のこと、求めてるって思っちゃっていいのかな?」
「うんっ。そうそう、そんな感じ! ヴィクトルだけ! 本気だよ!」
もうどう言えばいいか分からず、あなたはまくし立ててしまった。
今の絶対に軽く聞こえた、と激しい焦りに包まれたが、ヴィクトルはあなたが思っている以上にポジティブに受け取る男だ。
彼の中では、許しを得たと一気に飛躍していく可能性もあった。
「嬉しいよ、名無しちゃん⋯⋯じゃあ俺達は将来的にも行きつくところまで行けるかもしれないってことだよね。あぁ、なんだか急激に元気が出てきたな」
「えっ? 元気なかったの? 大丈夫?」
途端に心配になり彼の頭を撫でる。
その真剣で愛情深い仕草に、ヴィクトルはさらに表情を柔らかくしたのだった。
三十分ぐらいかかり、寝室にいる彼を待たせてしまった。
「ヴィクトル⋯? 寝ちゃった?」
薄明かりのベッドに、ボクサーパンツ姿の男が寝そべっている。逞しくしなやかな肉体をさらす彼は目を閉じ、頭の後ろで手を組んでいた。
彼は片目だけ開けてにっと笑む。
「⋯⋯先に寝るわけないでしょ? おいで名無しちゃん。わ、可愛い服だ」
「へへ。ごめんね遅くなって」
あなたは照れたようにはにかみ、ベッドに乗ると、寝ている彼の上半身に抱きつく。
そんな体勢は珍しいが、自然と自分が上からキスする流れになってしまった。
「ん、ん――」
かなり年上な彼に対し、主導権を握るようで緊張したが、やはりリードするのは彼のほうだ。
「ああ⋯⋯これ気持ちいいな」
ヴィクトルは至近距離で呟き、黒い瞳を細めたあと、あなたの腰に手をまわして引き寄せる。
「あっ」
やわらかな胸が彼の胸板に当たる。
その刺激はあなたにも伝わり、キスをされながら全身が敏感になっていった。
「んあ⋯⋯あぁ⋯」
二人の重なる体が熱くなり、彼の昂りも下腹部に感じ始める。
あなたは頬を染めたが、反応してくれてることが嬉しくなった。
今夜のヴィクトルはさらに積極的だ。
ホテルから出て自分の家であなたを抱くことに、胸の高鳴りが抑えきれないようだった。
「⋯んっ、そこ、あぁ」
彼の大きな手が優しく片尻を揉んでくる。唇はあなたの首筋に添えられ、刺激的な愛撫をされる。
「んぅ、ん、ん」
あなたの興奮も最高潮で、早く繋がりたくなって腰をくっつけた。
「ヴィクトル、そこいい」
長い指が後ろから触れ、もっと濡らしていく。くちゅくちゅといじられて甲高い声があふれた。
「気持ちいい?」
「⋯⋯うん⋯」
「ふふ。可愛い。ここも舐めていい?」
彼が上半身をさげて下に移動する。ちょうど胸のあたりに顔が来て、どきっとした。
あなたが彼の髪を包むように抱くと、温かい舌が乳首に這ってくる。
「んあぁっ」
彼の上で肘をつき、こんなポーズで直接舐められたことはなく、舌の動きにも震える。
でも気持ちよくて、つい腰をよじって感じてしまった。
「はぁ、はぁ、⋯⋯あっごめんね、苦しい?」
こぼれた胸を押しつけてたことに気づき、あなたは焦り尋ねる。
すると彼にふふっと笑われた。
「いや気持ちいい。⋯⋯でももう我慢出来ないかもしれないな」
息づく彼はあなたのランジェリーをするりと脱がせる。自分も下着を脱ぎ、流れるような動作で体勢が逆転した。
あなたはふわふわのクッションに頭を預け、艶めかしいポーズで彼を見つめる。ゴムをつける様子もいつもより性急に感じた。
「ごめん待たせたね」
「ううん」
いつも完璧に準備してくれるヴィクトルが愛おしく感じる。元彼と挿入ができたことはなかったが、すべてにおいて正反対だと思った。
いつか、この薄いゴムをつけない日がくるのかな?
なんて馬鹿なことを、経験の浅い自分なのに一瞬だけ考えてしまう。それぐらい彼が自分の中で達することは、深い喜びをもたらしていた。
「ん、んぁ、あぁ、いい」
ゆっくり入ってきたヴィクトルは、膝をついた状態で膣の中をこすってくる。
その絶妙な当たり具合に、あなたはすでに下腹部をびくびくさせる。
「だめだよ、もうイッちゃう」
「⋯ほんと? もうイク?」
悪戯っぽい余裕の笑みで尋ねられると、恥ずかしくなり頷くしか出来なくなる。
「あっ、あぁ⋯⋯んぅぅぅ⋯⋯ッ」
あなたは声を押し殺しながら中を収縮させた。
「名無しちゃん、もっと声出してもいいよ。俺の家だから」
ヴィクトルは前かがみになって、そんなアドバイスをしてくる。確かにホテルより自由はあるけど、そう簡単にはいかない。
「でも難しいよ⋯っ」
「そうかな。でも君の声もっと聞きたいな。よしじゃあ頑張るか」
「えっ?」
彼は完全に上体を倒し、あなたに密着してくる。広い胸板に覆われ、腰がぐぐっと入ってきた。
彼自身の硬いものも奥まで侵入してきて、かつてないほどだ。
「あっ! んぁぁっ、や⋯っ! そこ、だめえっ」
そう言うものの何か未知のものを期待する眼差しで、染まった目元はヴィクトルの闘志をこれでもかと引き出す。
「ここ、どう? 気持ちよくない?」
「⋯⋯きもち、いい⋯⋯っ⋯⋯からだめ⋯⋯!」
腰をゆっくり揺らしてくる彼に、あなたはすでに観念し始めていた。
奥に来てしまう。しかもそこに留まり、ずっと突いてくるのだ。
「ん、ん、ん、ああ!」
絶え間なくされると頭がふらふらしてきて、瞳がとろけたまま彼から目が離せなくなる。
「気持ちいい、すごいよぉ、もっとして、ヴィクトル」
「うん。いっぱい奥突いてあげるね、名無しちゃん」
彼はにこりと笑って律動を速める。どんどんスピードが増し、あなたは奥の奥まで快感に支配されてしまった。
「いく、イクっ、んあぁあぁっ!」
「⋯⋯ッ⋯⋯」
中を痙攣させ、くたっと力が抜けると、さすがにヴィクトルも限界がきたのかあなたを強く抱きこむ。
しばらくそのままだったが彼は何を思ったか、あなたに愛おしそうにキスをした後、こんなことを言った。
「名無しちゃん。俺に掴まってくれるかい」
「⋯⋯ん、え⋯⋯?」
鼻から抜ける声を出したあと、言う通りにして背中に掴まった。すると彼はあなたを抱えて軽々と起き上がった。
「きゃあぁっ」
「ごめん、驚いた? ⋯⋯でもこれもいいだろう? 君のこともっと感じられる」
汗がにじむヴィクトルは微笑み、シーツの上に脚を伸ばした状態であなたを抱えている。
しかも彼のものはまだ入ったままだ。
「そうだけど⋯⋯これすっごい恥ずかしい⋯! 近いよ!」
「そうそう。もっとイチャイチャできるね」
こんなに体格がいい男の人なのに、目線が下なのもドキドキが止まらない。
今日のヴィクトルはさらにロマンチックモードのようだ。
「あっ、あぁっ、動いちゃっ、入ってくる、んぁぁっ」
腰に腕が回り、対面座位のまま揺らされる。
下から突かれていくと、自分だけ何度もイッてしまうのではないかと思った。
「またイッちゃうよぉ、だめ、ヴィクトルもイッて、ずるいってばぁ」
気持ちよくて半泣きで首に掴まり訴える。
すると彼は肩をわずかに反応させたが、うっとりした表情であなたの頬に優しいキスをする。
「あぁ名無しちゃん、だめだろうそんなこと言って⋯⋯今日は先にたくさん君を気持ちよくしたいんだよ」
「どうして⋯?」
「それは⋯⋯もっと俺のことを好きになってほしいから」
大人の男性が素直にそう言い、柔らかく笑む姿にあなたは心がきゅんとなる。
「ばか。もうこんなに好きなのに」
「え? 嬉しいけど、今ばかって言った? ⋯⋯いやそれも異様に嬉しくなるな」
彼はくすくす笑いながらあなたの腰を抱いて片手をつき、後ろに体重を乗せる。
割れた腹筋と動いている腰つきが目に飛び込んできて赤面した。
「あ、あぁ、どうするの」
「このまま動くのはどうだい? ほらじゃあ一緒にイクよ」
本気を出したヴィクトルに下から腰を当てられて、あなたはがくがくと下半身を揺らす。イッてしまうのはすぐだった。
「いっ、良い、気持ちいい、もうイッちゃうよ⋯⋯ん、っ、あ、んあぁっ!」
そう叫んで前のめりになり、彼の首にしがみつく。
すると驚いたのか、ヴィクトルもがっしり支えてくれたが腰の動きが不規則になった。
「くっ⋯⋯まって名無しちゃん⋯⋯!」
珍しい声を聞いたかと思えば、彼も暴発的に限界を迎えた。膣内で激しく脈を打ち、ぎゅうっとあなたの腰を抱きしめてイッている。
「⋯⋯あぁッ、出る⋯⋯ッ」
「んあ、あ、ぁ」
あなたはこの瞬間がたまらなく嬉しかった。ヴィクトルが自分のものになったかのような感覚に陥る。
「⋯⋯はあ、あ⋯⋯ごめんねいきなりイッちゃったよ⋯⋯」
彼は気恥ずかしそうに優しく笑って上向く。
あなたは我慢できずに自分から唇をよせた。彼のようには上手くないが、しっとりと甘いキスをする。
「ん⋯⋯名無しちゃん」
そのまましばらく繋がったまま、二人は体温を感じ合っていた。
ーーー
「んん⋯⋯もう寝る? ヴィクトル⋯」
「⋯⋯うん。寝ようか」
あのあとも交わりは続いたが、じわりと留まる熱と気持ちよさに眠気が襲う。
あなたはヴィクトルの胸にもぐりこみ、まどろんでいた。
けれど彼はまだ足りないのか、頬や唇にキスしてくる。
「んう⋯⋯気持ちいい」
そう呟くと、筋肉質な腕に抱きしめられた。
どうしたのだろうと顔を見つめると、なんだか切なげな表情をしている。
「ヴィクトル⋯?」
「名無しちゃん、好きだ」
「⋯⋯私も好き⋯⋯」
想いを伝えて微笑むと、髪の毛を撫でられてまた彼の唇が触れた。
まだイチャイチャしたいのかな、そう思ってあなたも彼の上半身に懐く。
ぼんやりしていたのだが、だんだん彼の様子に思い当たる節が出てきた。
普段は自信に満ちていて、かつ温かな心をもつヴィクトルだが、最近はふとあなたを見つめて言葉にできない思いを秘めたような顔つきになる。
――もしかして。
あのことを気にしているのだろうか。
そう考えたあなたは、向きを変えて彼をじっと見る。
「あのね」
「うん」
あなたが切り出すと、彼はまったく眠気などないように切れ長の黒目をばっちりと向けた。
「言うの今度にしようかなと思ったんだけど、それにこんなベッドの中でいいのかな、とも思ったし」
「いつでも大丈夫だよ。君の気持ち聞かせてくれるかい」
誠実に言ってくれる彼に対し、あなたも深呼吸して覚悟した。
少し胸は痛むけれど、もう決めたのだ。
「私、やっぱり一人暮らしすることにしたんだ」
「⋯⋯⋯⋯ッ。⋯⋯⋯⋯そ、そうか。そう⋯だよね。⋯⋯分かっていたんだ、なんとなく」
答えは予想していたものの、明らかに肩をがくりと落とすヴィクトルが見ていてつらい。
「君と離れるのは、本当に身が引き裂かれる思いだけど、⋯⋯こんなの俺のわがままだしな。名無しちゃんの生活は心から応援してるよ」
「⋯⋯ありがとう、ヴィクトル」
あなたは切なくなってきて、彼の胸に抱きつく。
この数週間、暖かさを常にもたらしてくれた彼の腕に抱かれていると、想いがこみあげてきた。
「私もすごく寂しいよ。でも、ちゃんと生活してヴィクトルとまっすぐお付き合いできるようにしたいんだ。⋯⋯ほんとに、寂しいけど。だって毎日こうして一緒に会えたもんね」
互いに仕事があるため会える時間は長くはなかったが、毎日顔を見れた日々が尊く思えた。
「大丈夫。たくさん会えるよ。俺も君に会いに行くし、名無しちゃんもここに来てくれたら嬉しいな」
「うん! 絶対に来るよ。ヴィクトルもうちに来てね。あ、こことはまったく違う普通のアパートだけど⋯」
そう言うと、ぎゅっとハグをされる。
なんだかその時間が長くて、ちょっと心配になるほどだった。
そのぐらい、自分のことを好きになってくれたのだと実感がわき、心が熱く灯っていく。
「でも何かあったら、すぐ俺のとこ来てね。俺もちゃんと生活して、変わろうと思ってるんだ」
「ヴィクトル⋯⋯」
「俺、真剣に考えてるからね。名無しちゃんとのこと⋯⋯」
「本当? 私も真剣だよ」
あなたがふにゃりと笑顔で答えたため、ヴィクトルはやや心配な面持ちになる。
「本当にそういう意味でね――。いや、押しつけはよくないよな。⋯⋯本当? 君もおんなじ気持ちでいてくれるの?」
頭を撫でられて尋ねられ、あなたは嬉しくなって頷く。
「もちろんそうだよ。私、ヴィクトルといつか身も心も本当に繋がりたいなって思っちゃったんだ」
ふふ、と笑いながら明かしてしまった。
さっきのことを思い出して、つい放ってしまった気持ちなのだが。
ヴィクトルは「ん?」と目を見開いている。
「俺達、もう繋がってるよね? 心身ともに」
「あっ!! そうだよね。ううん何でもないの、ごめん忘れて!」
あなたは余計なことを言ってしまったと、顔を赤くしてごまかそうとした。
しかしその異常に恥じらう態度に、頭がよく回るヴィクトルは思い至る。
そして彼も、さっと耳まで赤らめさせた。
「ええと、そ⋯⋯そうか? そのぐらい、君も俺のこと、求めてるって思っちゃっていいのかな?」
「うんっ。そうそう、そんな感じ! ヴィクトルだけ! 本気だよ!」
もうどう言えばいいか分からず、あなたはまくし立ててしまった。
今の絶対に軽く聞こえた、と激しい焦りに包まれたが、ヴィクトルはあなたが思っている以上にポジティブに受け取る男だ。
彼の中では、許しを得たと一気に飛躍していく可能性もあった。
「嬉しいよ、名無しちゃん⋯⋯じゃあ俺達は将来的にも行きつくところまで行けるかもしれないってことだよね。あぁ、なんだか急激に元気が出てきたな」
「えっ? 元気なかったの? 大丈夫?」
途端に心配になり彼の頭を撫でる。
その真剣で愛情深い仕草に、ヴィクトルはさらに表情を柔らかくしたのだった。
