美オヤジを誘って囲われて救われる話
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翌週末、さっそく彼はあなたを自宅に誘った。
車で中心市街地へ向かう途中、二人で近くの大型スーパーへ寄る。
今日は家でゆっくり過ごすから、夕食を手作りしようと決まったのだ。
「名無しちゃん。俺のラム料理楽しみにしててね」
「ええっ! ヴィクトル、本当に作るの? 普通こういうのってお呼ばれした私がやるもんじゃ⋯」
「いやいや反対でしょ。俺が君をもてなすんだから」
買物カートを押し、ニッと微笑む姿に胸を撃ち抜かれる。
なんて温かい人なんだろう。こんなに至れり尽くせりでいいのかと思ってくる。
それにあなたは食材を選びながらも、前を歩くヴィクトルの私服に見とれていた。
今日はスーツではなく茶色のブルゾンに首筋が見える薄手のトップスを着ていて、すらっと長い脚が目立つ大人カジュアルの装いだ。
小物はシルバーの腕時計だけで、華美でなくとも彼自身のオーラが放たれている。
男性服は専門ではないが、仕事柄いつもその着こなしには注目してしまい惚れ惚れした。
「あれ、何見てるんだい? チーズ?」
「うんっ。せっかく凄い夕食作ってもらうから、私はデザート作ろうかなと思って。ヴィクトルはティラミス好き?」
乳製品売り場でふと思い浮かんだアイディアを尋ねてみる。
彼は周辺諸国に出張することも多く、中でもイタリアを訪れた時は料理が好きで毎回楽しみなのだと聞いた。
ヴィクトルはその場に立ち止まり、あなたをじっと見下ろしてくる。黒い瞳を感動的に揺らし始めたので心配した。
「大好きだよ! あぁ、今日俺は君の手作りが食べられるの? 最高だな! もう倒れそうだ」
「ちょっ、大げさだよ!」
そんなに喜ばれると思わず、笑顔があふれた彼を見てあなたも笑ってしまった。
スーパーから車で十分ほどの所に、いよいよ彼の自宅がある。
あなたはその先進的なデザインの建築物を一目見て、相当な高級マンションだと悟った。
五階建てで横長に広く、緑豊かな中庭つきの敷地だ。最上階に住んでいる彼は、ここを五年前に購入したという。
ホテルみたいな大理石ロビーは無人だがコンシェルジュを呼び出せるようで、館内のセキュリティもばっちりしている。
あとはラウンジとジム、プールまでついていて、想像を超える空間だった。
「わあ、部屋もすごい⋯⋯天井高いし広すぎるし家具も照明も、お洒落だねえ」
緊張しながら入った彼の自宅に、感嘆の息がとまらない。ダークブルーの壁に一面の本棚やアートも飾られており、重厚とモダンが合わさった雰囲気は、彼にぴったりだと思った。
部屋はリビングに主寝室、書斎とバルコニー、テラスも備わっている。
とくにお洒落だと思ったのは、下に段差があるくつろぎのスペースで、丸型の囲むような白ソファを見つけた。
「ねえねえ、ここすごい好き! センスいいねえヴィクトル」
「本当? はしゃいじゃって可愛いな名無しちゃん。じゃあここは君のお気に入りスペースにしよう」
「ははっ、やったー」
あなたは子供のように楽しんだあと落ち着いた。
彼はそばに腰を下ろし、くっついてきたので慌てて姿勢を直す。
彼はにこっとしたあと、少し気になった様子で見つめてきた。
「ほんとにこんな感じ大丈夫? 完全に俺の趣味だけど」
「もう素晴らしいし完璧だよ。ヴィクトル、ここに住まないのはもったいないよ」
「ははっ、そうかい? 確かにね。あまり家に居なかったから、良さも忘れてたかもしれない。⋯⋯でも不思議だね、君がいるともっと良く見えるな」
隣で甘い囁きをしてくる彼にびくつく。
ヴィクトルには一緒に住もうって誘われてるけれど、こんな所に住んだら色々勘違いしてしまいそうになると思った。
ーーー
日が落ちてきて、いよいよ二人で食事の準備を始める。リビングを見渡せる広いオープンキッチンだ。
彼は慣れた手つきでラム肉にスパイスを振ったり、付け合わせを準備している。
あなたはサラダを担当し、デザートにもいそいそと取り掛かった。
こんな充実した幸せな時間があるなんて。
今はお客さんだからかもしれないけど、彼と生活したら毎日楽しいんだろうなと想像した。
「はあ、写真撮りたいなぁ⋯⋯」
格好良く料理をするヴィクトルを眺めていると、呟きが聞こえてしまったようで彼が振り向いた。
「えっ? 写真? まだ出来てないよ」
「あっううん、ヴィクトルの。⋯⋯いやなんでもない!」
あなたは慌てて赤くなり隠す。
しかし意図を察した彼は大人びた妖艶な目つきをした。
「そうか、俺のが撮りたいのかい? いいよ好きに撮って。でもあとで一緒にも撮ろうね」
「⋯⋯えっ!? いいのっ?」
「もちろん。恋人同士なんだから」
彼が口を笑ませて目配せする。あなたは「そっ、そうだよね」と赤面した。
はっきり口にされると実感がわいてドキドキする。
あなたは自然に彼をカメラに映したあと自分もさりげなく入ってみた。
緊張して変な顔だったが、黒髪の彼は柔らかい笑みを見せて映ってくれた。
「ああ格好いい⋯⋯嬉しいな、これ。ありがとうヴィクトル」
「おいおい、そんな俺の写真なんかで⋯⋯君はなんて愛らしいんだ」
彼はフライパンの手を止めてこっちに来る。
そしてまだスマホを持ったあなたを抱きしめたあと、無理やり頬にちゅっと口づけた。
「わっ、お肉、お肉! 焦げちゃうよ!」
「大丈夫だよ計算してるから。ね、口もしよ?」
「んんんっ」
なぜかいきなり気分が高揚してしまったらしいヴィクトルにキスされながら、あなたは集中力を失ってしまった。
そしてようやく料理が完成する。外はちょうど月が見えて夕食の時間だ。
二人は赤ワインで乾杯し、素晴らしい味に舌鼓を打った。
「おいしい〜っ。最高に美味しいこれ! 天才だよヴィクトル!」
「そうかい? そんなに褒められると嬉しいなぁ。これとあと三個ぐらい得意料理あるんだよ実は。⋯⋯あ、本当だ、焼き加減もうまくいったな。あぁよかった」
ダイニングテーブルの向かいに座った彼は胸を撫で下ろし、表情をふわりと和らげる。
「ふふっ。自分の作ったものを食べてくれる君を見てるだけで、幸せな気分になるな」
「⋯⋯へへ。私も同じだよ。こうして一緒に食事するの大好きだな。ヴィクトルのご飯もすっごく美味しい。もう全部が嬉しいよ」
二人は温かく気取らない空気の中、照れ笑いをした。
自宅ということでもっと緊張するかと思ったら、自然体の彼のおかげで驚くほどリラックスできていた。
そして食後のコーヒーと一緒に、デザートタイムがやって来た。
あなたはもじもじしながら冷蔵庫へ行き、テーブルに並べる。
ヴィクトルが口に入れた瞬間、目を輝かせてこう言った。
「美味い!! 凄く美味しいよ名無しちゃん! これ俺大好きだ!」
「⋯⋯そ、そう? よかったぁ⋯⋯ただのティラミスだけどね。簡単だよ」
「いいや難しいし手間がかかるものだよ。手作り初めて食べたけど、一番うまい! 絶対またこれ食べたい!」
「はは。いつでも作るよ。ヴィクトルも甘いもの好きでよかったぁ」
普段落ち着いた彼があまりに感激して連呼するものだから、あなたも安堵して頬が緩まる。
自分のほうが素晴らしいおもてなしをしてくれたのに、そんなに喜んでもらえるなんて、ありがたいなと感謝した。
今日はたくさんヴィクトルの新しい顔を見れた気がする。やっぱり家に呼んでもらってよかったなと感じたのだった。
夜はそれで終わりではない。
二人は親密に過ごしていたが、週末だから明日までここにいられるのだ。
――やっぱり一緒に彼の部屋で眠るんだよね。
そわそわしながら案内された寝室で荷物を取り出していると、ヴィクトルが扉のそばにいて、こちらを見てることに気づいた。
「あ、ねえねえ。お風呂借りてもいいかな? もちろんヴィクトルのあとでいいんだけど。時間かかりそうだし」
「自由に使って名無しちゃん。そうだ、一緒に入る?」
「⋯⋯えっ?」
あなたはバッと顔を赤らめて停止する。
そして速攻で首を振った。
「いいよ! 大丈夫だから!」
「そんなに激しく否定しなくても。俺と入るの嫌かい?」
「嫌じゃなくて恥ずかしいよ、全部見えるし⋯!」
控えめに訴えるとヴィクトルは近くに来てあなたの表情を覗いた。
「もう全部見ちゃったけどな。結構自慢のお風呂なんだ。一緒に入ったら楽しそうだなって思ったんだけど。⋯⋯あ、別にスケベ心とかはあんまりないよ?」
若干焦った顔は面白かったけれど、あなたは迷い始める。
「でも⋯⋯お風呂一緒に入ったら、裸に慣れてドキドキしなくなるんじゃないかな⋯⋯ヴィクトルに飽きられたくないよ」
「ええ⋯!?」
感じていた懸念を教えると、今度は彼が驚愕したようだった。
笑われるかと思ったら、何を言ってるんだという眼差しで肩を持たれる。
「そんなことあり得ないよ。俺が君に飽きたりとか、百パーセントないことでしょ。それに慣れないよ、いつも目を奪われてるのに。誰が言ったんだ?」
「いや私⋯」
「そんなの信じちゃだめだからね。いいかい、俺達には当てはまらないんだから」
「本当⋯?」
「うん」
「⋯⋯ならいっか」
ほっとしたあなたは一瞬気が緩んで微笑む。
まだ少し緊張しながらも、一緒にお風呂場に向かった。
車で中心市街地へ向かう途中、二人で近くの大型スーパーへ寄る。
今日は家でゆっくり過ごすから、夕食を手作りしようと決まったのだ。
「名無しちゃん。俺のラム料理楽しみにしててね」
「ええっ! ヴィクトル、本当に作るの? 普通こういうのってお呼ばれした私がやるもんじゃ⋯」
「いやいや反対でしょ。俺が君をもてなすんだから」
買物カートを押し、ニッと微笑む姿に胸を撃ち抜かれる。
なんて温かい人なんだろう。こんなに至れり尽くせりでいいのかと思ってくる。
それにあなたは食材を選びながらも、前を歩くヴィクトルの私服に見とれていた。
今日はスーツではなく茶色のブルゾンに首筋が見える薄手のトップスを着ていて、すらっと長い脚が目立つ大人カジュアルの装いだ。
小物はシルバーの腕時計だけで、華美でなくとも彼自身のオーラが放たれている。
男性服は専門ではないが、仕事柄いつもその着こなしには注目してしまい惚れ惚れした。
「あれ、何見てるんだい? チーズ?」
「うんっ。せっかく凄い夕食作ってもらうから、私はデザート作ろうかなと思って。ヴィクトルはティラミス好き?」
乳製品売り場でふと思い浮かんだアイディアを尋ねてみる。
彼は周辺諸国に出張することも多く、中でもイタリアを訪れた時は料理が好きで毎回楽しみなのだと聞いた。
ヴィクトルはその場に立ち止まり、あなたをじっと見下ろしてくる。黒い瞳を感動的に揺らし始めたので心配した。
「大好きだよ! あぁ、今日俺は君の手作りが食べられるの? 最高だな! もう倒れそうだ」
「ちょっ、大げさだよ!」
そんなに喜ばれると思わず、笑顔があふれた彼を見てあなたも笑ってしまった。
スーパーから車で十分ほどの所に、いよいよ彼の自宅がある。
あなたはその先進的なデザインの建築物を一目見て、相当な高級マンションだと悟った。
五階建てで横長に広く、緑豊かな中庭つきの敷地だ。最上階に住んでいる彼は、ここを五年前に購入したという。
ホテルみたいな大理石ロビーは無人だがコンシェルジュを呼び出せるようで、館内のセキュリティもばっちりしている。
あとはラウンジとジム、プールまでついていて、想像を超える空間だった。
「わあ、部屋もすごい⋯⋯天井高いし広すぎるし家具も照明も、お洒落だねえ」
緊張しながら入った彼の自宅に、感嘆の息がとまらない。ダークブルーの壁に一面の本棚やアートも飾られており、重厚とモダンが合わさった雰囲気は、彼にぴったりだと思った。
部屋はリビングに主寝室、書斎とバルコニー、テラスも備わっている。
とくにお洒落だと思ったのは、下に段差があるくつろぎのスペースで、丸型の囲むような白ソファを見つけた。
「ねえねえ、ここすごい好き! センスいいねえヴィクトル」
「本当? はしゃいじゃって可愛いな名無しちゃん。じゃあここは君のお気に入りスペースにしよう」
「ははっ、やったー」
あなたは子供のように楽しんだあと落ち着いた。
彼はそばに腰を下ろし、くっついてきたので慌てて姿勢を直す。
彼はにこっとしたあと、少し気になった様子で見つめてきた。
「ほんとにこんな感じ大丈夫? 完全に俺の趣味だけど」
「もう素晴らしいし完璧だよ。ヴィクトル、ここに住まないのはもったいないよ」
「ははっ、そうかい? 確かにね。あまり家に居なかったから、良さも忘れてたかもしれない。⋯⋯でも不思議だね、君がいるともっと良く見えるな」
隣で甘い囁きをしてくる彼にびくつく。
ヴィクトルには一緒に住もうって誘われてるけれど、こんな所に住んだら色々勘違いしてしまいそうになると思った。
ーーー
日が落ちてきて、いよいよ二人で食事の準備を始める。リビングを見渡せる広いオープンキッチンだ。
彼は慣れた手つきでラム肉にスパイスを振ったり、付け合わせを準備している。
あなたはサラダを担当し、デザートにもいそいそと取り掛かった。
こんな充実した幸せな時間があるなんて。
今はお客さんだからかもしれないけど、彼と生活したら毎日楽しいんだろうなと想像した。
「はあ、写真撮りたいなぁ⋯⋯」
格好良く料理をするヴィクトルを眺めていると、呟きが聞こえてしまったようで彼が振り向いた。
「えっ? 写真? まだ出来てないよ」
「あっううん、ヴィクトルの。⋯⋯いやなんでもない!」
あなたは慌てて赤くなり隠す。
しかし意図を察した彼は大人びた妖艶な目つきをした。
「そうか、俺のが撮りたいのかい? いいよ好きに撮って。でもあとで一緒にも撮ろうね」
「⋯⋯えっ!? いいのっ?」
「もちろん。恋人同士なんだから」
彼が口を笑ませて目配せする。あなたは「そっ、そうだよね」と赤面した。
はっきり口にされると実感がわいてドキドキする。
あなたは自然に彼をカメラに映したあと自分もさりげなく入ってみた。
緊張して変な顔だったが、黒髪の彼は柔らかい笑みを見せて映ってくれた。
「ああ格好いい⋯⋯嬉しいな、これ。ありがとうヴィクトル」
「おいおい、そんな俺の写真なんかで⋯⋯君はなんて愛らしいんだ」
彼はフライパンの手を止めてこっちに来る。
そしてまだスマホを持ったあなたを抱きしめたあと、無理やり頬にちゅっと口づけた。
「わっ、お肉、お肉! 焦げちゃうよ!」
「大丈夫だよ計算してるから。ね、口もしよ?」
「んんんっ」
なぜかいきなり気分が高揚してしまったらしいヴィクトルにキスされながら、あなたは集中力を失ってしまった。
そしてようやく料理が完成する。外はちょうど月が見えて夕食の時間だ。
二人は赤ワインで乾杯し、素晴らしい味に舌鼓を打った。
「おいしい〜っ。最高に美味しいこれ! 天才だよヴィクトル!」
「そうかい? そんなに褒められると嬉しいなぁ。これとあと三個ぐらい得意料理あるんだよ実は。⋯⋯あ、本当だ、焼き加減もうまくいったな。あぁよかった」
ダイニングテーブルの向かいに座った彼は胸を撫で下ろし、表情をふわりと和らげる。
「ふふっ。自分の作ったものを食べてくれる君を見てるだけで、幸せな気分になるな」
「⋯⋯へへ。私も同じだよ。こうして一緒に食事するの大好きだな。ヴィクトルのご飯もすっごく美味しい。もう全部が嬉しいよ」
二人は温かく気取らない空気の中、照れ笑いをした。
自宅ということでもっと緊張するかと思ったら、自然体の彼のおかげで驚くほどリラックスできていた。
そして食後のコーヒーと一緒に、デザートタイムがやって来た。
あなたはもじもじしながら冷蔵庫へ行き、テーブルに並べる。
ヴィクトルが口に入れた瞬間、目を輝かせてこう言った。
「美味い!! 凄く美味しいよ名無しちゃん! これ俺大好きだ!」
「⋯⋯そ、そう? よかったぁ⋯⋯ただのティラミスだけどね。簡単だよ」
「いいや難しいし手間がかかるものだよ。手作り初めて食べたけど、一番うまい! 絶対またこれ食べたい!」
「はは。いつでも作るよ。ヴィクトルも甘いもの好きでよかったぁ」
普段落ち着いた彼があまりに感激して連呼するものだから、あなたも安堵して頬が緩まる。
自分のほうが素晴らしいおもてなしをしてくれたのに、そんなに喜んでもらえるなんて、ありがたいなと感謝した。
今日はたくさんヴィクトルの新しい顔を見れた気がする。やっぱり家に呼んでもらってよかったなと感じたのだった。
夜はそれで終わりではない。
二人は親密に過ごしていたが、週末だから明日までここにいられるのだ。
――やっぱり一緒に彼の部屋で眠るんだよね。
そわそわしながら案内された寝室で荷物を取り出していると、ヴィクトルが扉のそばにいて、こちらを見てることに気づいた。
「あ、ねえねえ。お風呂借りてもいいかな? もちろんヴィクトルのあとでいいんだけど。時間かかりそうだし」
「自由に使って名無しちゃん。そうだ、一緒に入る?」
「⋯⋯えっ?」
あなたはバッと顔を赤らめて停止する。
そして速攻で首を振った。
「いいよ! 大丈夫だから!」
「そんなに激しく否定しなくても。俺と入るの嫌かい?」
「嫌じゃなくて恥ずかしいよ、全部見えるし⋯!」
控えめに訴えるとヴィクトルは近くに来てあなたの表情を覗いた。
「もう全部見ちゃったけどな。結構自慢のお風呂なんだ。一緒に入ったら楽しそうだなって思ったんだけど。⋯⋯あ、別にスケベ心とかはあんまりないよ?」
若干焦った顔は面白かったけれど、あなたは迷い始める。
「でも⋯⋯お風呂一緒に入ったら、裸に慣れてドキドキしなくなるんじゃないかな⋯⋯ヴィクトルに飽きられたくないよ」
「ええ⋯!?」
感じていた懸念を教えると、今度は彼が驚愕したようだった。
笑われるかと思ったら、何を言ってるんだという眼差しで肩を持たれる。
「そんなことあり得ないよ。俺が君に飽きたりとか、百パーセントないことでしょ。それに慣れないよ、いつも目を奪われてるのに。誰が言ったんだ?」
「いや私⋯」
「そんなの信じちゃだめだからね。いいかい、俺達には当てはまらないんだから」
「本当⋯?」
「うん」
「⋯⋯ならいっか」
ほっとしたあなたは一瞬気が緩んで微笑む。
まだ少し緊張しながらも、一緒にお風呂場に向かった。
