美オヤジを誘って囲われて救われる話
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ヴィクトルに告白され、返事はいつでもいいと言われた。けれどあなたの気持ちは、もうとっくに決まっている。
彼の胸に飛び込みたい。
好きという想いは、いつしかずっと心の中にあったのだ。
「⋯⋯ん⋯⋯おはよう、名無しちゃん」
「おはよう。ヴィクトル」
隣に眠っていた彼に優しく微笑まれ、あなたも同じように笑む。
あれから三日が経ち、あなたはまだホテルに滞在していた。
しかし、セックスはしていない。
前も毎日なわけではなかったが、今は眠るときだけヴィクトルに距離を取られている気がした。
「あれ。なんか眠そうだな。ちゃんと寝れた? 今日は休日だから、もっと寝坊してもいいよ」
「う、ううんっ。大丈夫だよ全然、ははは⋯」
朝から不埒なことを考えてしまった。
そう反省する中、ベッドの上で大人な彼の裸体が近づき、そばに座ってくる。
ヴィクトルはあなたの目の下のうっすらしたクマを、心配げになぞっていた。
――どうして触れてくれないの?
そんな思いが、彼を切なく見つめる瞳に表れてしまう。
もしかして、ちゃんと返事をしなかったから、興味が薄れちゃったのかな。
隠れてどんよりと落ち込みながらも、あなたは空元気で起床した。
もし彼とお付き合いが出来たら、自分は彼の恋人としてつり合うのか?
なんてことを毎日考えてしまう。
まず、こんな風に長くホテルに泊まらせてもらってることが非常識だ。
あなたはすでに新しい物件の候補をいくつか決めている。直にアパートを見に行って、契約するつもりだった。
まだヴィクトルには言ってないけれど。
きちんと生活して、それから告白の返事をしようと考えていた。
ホテルの宿泊費も払うつもりなのだが、彼に要らないと言われてしまった。
ここは元々ツインルームで、あなたのことはすでに追加の宿泊者として登録してあるのだと。
何から何まで、お世話になりすぎている。
自分は彼に、どんなお返しができるだろうか。
「どうしよう。何も持ってないよ⋯⋯」
「――何の話? どうしたの名無しちゃん。俺にも教えて」
洗面台に手をついてうなだれていると、後ろからヴィクトルがやって来た。
いきなりほっぺたにちゅっとキスをされ、あなたの肩が跳ねる。
「ひゃぁっ」
「あ。ごめん。くすぐったい?」
彼は申し訳なさそうに笑い、あなたの頬を指でいじってくる。
スキンシップは今まで通りだから、余計に混乱した。
でも驚いたのは、ヴィクトルの服装もだ。いつものかっちり決まったスーツではなく、今日はスポーティで体の線が浮き出るTシャツと黒のハーフパンツを履いている。
靴はランニングシューズで、爽やかさと逞しさが合わさった姿に見とれた。
「わあ格好いい⋯⋯ヴィクトルってなんでも似合うねえ、スタイルよくって」
「そう? 君に褒められるのは嬉しいな。もっと鍛えないとな。そうだ、名無しちゃんも一緒に行く? ジム」
瞳を細め誘われてあなたはドキリとした。
彼の言うジムとは、このホテルの宿泊者が自由に使えるトレーニング施設だ。
ヴィクトルは週に何度か利用しているという。
きっと日々の努力でこんな筋肉質でスリムな肉体を保っているのだろうと納得する。
「うん。じゃあ私も使わせてもらおうかな。せっかくだもんね。運動あんまり得意じゃないけど」
「本当に? そんなふうに見えないよ。すっごく綺麗な体だし」
「ええ! 恥ずかしいよそんなの」
過剰に反応し赤くなったあなたは、そそくさと服をトレーニング用に着替えた。
アパートから荷物を持ってきてよかったと思った。
ーーー
そのあと、二人で上階のジムに行った。
一面の窓の眺めは、青空に高層ビルが連なり壮観である。午前中から人も多く集まっていた。
「うわ、こんなとこ初めて。浮いてないかな、私」
あなたがランニングマシーンで走ろうと準備していると、斜め後ろからヴィクトルが顎に手を当てて見ていた。
「俺はやっぱり君のポニーテールが好きだな。すごく可愛いよ名無しちゃん」
「⋯⋯ちょっ、外で何言ってるのっ? 聞こえるよ!」
あなたは小声でわめき、またヴィクトルに楽しそうに笑われた。
でもそのおかげで、周りはビジネスマンぽい外国人やらストイックに訓練してる人々に溢れていても、うまく緊張がほぐれた。
二人で並んで走り、気分も爽快だ。
だが三十分ほど続けると、だんだんと速度が落ちてくる。
「はあ、はあっ。疲れちゃった。少し休もう」
「俺はもう少しやってるね」
「うん、気をつけてね」
彼と話してあなたはお手洗いに行こうとする。
でもこっそり振り返り、真剣な横顔と美しいフォームで走るヴィクトルを眺めていた。
緩やかな黒髪の襟足が、汗のにじむ首にかかり色っぽい。
こんな貴重な姿を見られて今日は幸運だと感じた。
「ふふっ。私も頑張らないとな」
お手洗いに入り、鏡の前で薄いメイクを確認し、髪も結び直した。
こういうのも楽しいなぁ、と微笑んで出ていくと。
予期せぬことが起きていた。
ランニングマシーンから降りたヴィクトルが、誰か知らない人と喋っているのだ。
見た目は三十歳前後で若く、七三分けの金髪で育ちのよさそうな男性だった。
「ヴィクトル! こんなところで会うなんて。朝から精が出ますね〜」
「⋯⋯ああ、まあね。まさか君も来てたとはな⋯」
「なんですかその嫌そうな顔は。僕もここの常連って知ってるでしょう!」
あなたは離れたとこから見ていたが、彼らは知り合いのようで、とてもじゃないが近づけない。
自分の存在が知られたら、気まずいんじゃないかと思ってしまった。
しかしヴィクトルは、男性の相手をそこそこにあなたを探す。
そして目が合ったとき、彼は柔らかく微笑み手をあげた。
「じゃあな。俺は今日プライベートだから近づかないでくれよ」
「えっ? ちょっと待ってくださいよ――」
向かってきたヴィクトルの後ろからついてきた男性と、あなたは目が合う。
もう少し自然にすればよかったのだが、あなたは職業柄なのか、とっさに微笑み会釈した。
「あ、どうも。はじめまして」
「⋯⋯ええっ? いやどうもこちらこそ、はあ、ああ〜。そういうことでしたか! こんな若く美しいお嬢さんとあなた、来ていたとは」
にやりと頷いた金髪の男性は、ヴィクトルよりも先にすべりこんできた。
青い瞳にくるっとしたまつ毛が印象的な美形だ。
背は高めだが威圧感はなく、話しやすそうな人に見えた。
「どうもお嬢さん。僕はクリスと申します。彼の部下です」
「あ、よろしくお願いします。名無しといいます。私はヴィクトルの⋯⋯あの⋯⋯友人です」
丁寧に話したつもりだが、自分で言ってて少し沈んだ。その通りなのに。
そして沈んだ男がもう一人いた。
部下に横入りされ、思うように紹介できなかったヴィクトル本人だ。
「ご友人? 朝にジムで待ち合わせですか? 優雅ですねえヴィクトル」
「君ねえ、朝からよく喋るな。夜に喋ってあげるから。会社でね。ほらあっち行けよ」
「夜って本当ですか。最近付き合い悪いじゃないですか。こういうことだったとは」
「⋯⋯えっ?」
ニマニマした部下のクリスの言葉に、あなたは目を見開く。
ヴィクトルは思わず顔をひきつらせていた。
「ただの飲みの話だろ? 誤解を招くような言い方するんじゃないよ」
「あっそうでした。――ところでちょっと仕事の話があるんですよヴィクトル。例の取引先との面談で――」
慌ただしい彼は真面目なトーンに代わり、上司にうかがいを立てる。
あなたは邪魔をしてはいけないと二人から距離をとった。
ヴィクトルはすぐに戻るねと言って部下とその場で話し込んでいる。
きっとこの場もよくそういう風に使われているのだろう。都会の真ん中で働く一流のビジネスマンの空気を目の当たりにした。
「すごいな、ヴィクトル。やっぱり素敵だな⋯」
呑気に口から出たわけでなく、ひしひしと世界の違いを感じる。
彼の周りには、きっとブティックの店員の二十代前半の子なんていないだろう。自分だけだ。
どうして自分なんかに興味を持ってくれたのか。
やはり分からなくなってくる。
あなたはそう遠くない場所の筋トレマシーンに近づいた。
前に短期的に駅近くのジムに通ったときに、使ったことがある腕専用のものだ。
器具つきの椅子に腰を下ろし、余計な考えを振り払うように無心でやっていた。
すると、違う金髪の若い男性がそばで様子を見ていた。
マッチョで陽気な雰囲気の他の客で、「やあ」と声をかけられる。
「あ、こんにちは」
彼は外国人らしく英語で話しかけてきたため、あなたは一応のマナーとして世間話を始めた。
ここは主要都市の一つなので、仕事や観光の外国人が多いのだ。
「このマシーンはこうやったらもっといいかもしれないね」
「なるほど〜。確かに。ははは」
段々そこまで得意でもない英語にボロが出てきて困る。
「ところで僕は観光で来てるんだけど、君はひとり? よかったら一緒に街を見て回らない?」
「えっ⋯!?」
あなたは慣れないナンパに遭遇し、挙動不審になる。
するとほどなくして、遠くから背の高い黒髪の男が近づいてきた。
あなたの異変に気づき、部下との話を途中で切り上げたヴィクトルだ。
彼の胸に飛び込みたい。
好きという想いは、いつしかずっと心の中にあったのだ。
「⋯⋯ん⋯⋯おはよう、名無しちゃん」
「おはよう。ヴィクトル」
隣に眠っていた彼に優しく微笑まれ、あなたも同じように笑む。
あれから三日が経ち、あなたはまだホテルに滞在していた。
しかし、セックスはしていない。
前も毎日なわけではなかったが、今は眠るときだけヴィクトルに距離を取られている気がした。
「あれ。なんか眠そうだな。ちゃんと寝れた? 今日は休日だから、もっと寝坊してもいいよ」
「う、ううんっ。大丈夫だよ全然、ははは⋯」
朝から不埒なことを考えてしまった。
そう反省する中、ベッドの上で大人な彼の裸体が近づき、そばに座ってくる。
ヴィクトルはあなたの目の下のうっすらしたクマを、心配げになぞっていた。
――どうして触れてくれないの?
そんな思いが、彼を切なく見つめる瞳に表れてしまう。
もしかして、ちゃんと返事をしなかったから、興味が薄れちゃったのかな。
隠れてどんよりと落ち込みながらも、あなたは空元気で起床した。
もし彼とお付き合いが出来たら、自分は彼の恋人としてつり合うのか?
なんてことを毎日考えてしまう。
まず、こんな風に長くホテルに泊まらせてもらってることが非常識だ。
あなたはすでに新しい物件の候補をいくつか決めている。直にアパートを見に行って、契約するつもりだった。
まだヴィクトルには言ってないけれど。
きちんと生活して、それから告白の返事をしようと考えていた。
ホテルの宿泊費も払うつもりなのだが、彼に要らないと言われてしまった。
ここは元々ツインルームで、あなたのことはすでに追加の宿泊者として登録してあるのだと。
何から何まで、お世話になりすぎている。
自分は彼に、どんなお返しができるだろうか。
「どうしよう。何も持ってないよ⋯⋯」
「――何の話? どうしたの名無しちゃん。俺にも教えて」
洗面台に手をついてうなだれていると、後ろからヴィクトルがやって来た。
いきなりほっぺたにちゅっとキスをされ、あなたの肩が跳ねる。
「ひゃぁっ」
「あ。ごめん。くすぐったい?」
彼は申し訳なさそうに笑い、あなたの頬を指でいじってくる。
スキンシップは今まで通りだから、余計に混乱した。
でも驚いたのは、ヴィクトルの服装もだ。いつものかっちり決まったスーツではなく、今日はスポーティで体の線が浮き出るTシャツと黒のハーフパンツを履いている。
靴はランニングシューズで、爽やかさと逞しさが合わさった姿に見とれた。
「わあ格好いい⋯⋯ヴィクトルってなんでも似合うねえ、スタイルよくって」
「そう? 君に褒められるのは嬉しいな。もっと鍛えないとな。そうだ、名無しちゃんも一緒に行く? ジム」
瞳を細め誘われてあなたはドキリとした。
彼の言うジムとは、このホテルの宿泊者が自由に使えるトレーニング施設だ。
ヴィクトルは週に何度か利用しているという。
きっと日々の努力でこんな筋肉質でスリムな肉体を保っているのだろうと納得する。
「うん。じゃあ私も使わせてもらおうかな。せっかくだもんね。運動あんまり得意じゃないけど」
「本当に? そんなふうに見えないよ。すっごく綺麗な体だし」
「ええ! 恥ずかしいよそんなの」
過剰に反応し赤くなったあなたは、そそくさと服をトレーニング用に着替えた。
アパートから荷物を持ってきてよかったと思った。
ーーー
そのあと、二人で上階のジムに行った。
一面の窓の眺めは、青空に高層ビルが連なり壮観である。午前中から人も多く集まっていた。
「うわ、こんなとこ初めて。浮いてないかな、私」
あなたがランニングマシーンで走ろうと準備していると、斜め後ろからヴィクトルが顎に手を当てて見ていた。
「俺はやっぱり君のポニーテールが好きだな。すごく可愛いよ名無しちゃん」
「⋯⋯ちょっ、外で何言ってるのっ? 聞こえるよ!」
あなたは小声でわめき、またヴィクトルに楽しそうに笑われた。
でもそのおかげで、周りはビジネスマンぽい外国人やらストイックに訓練してる人々に溢れていても、うまく緊張がほぐれた。
二人で並んで走り、気分も爽快だ。
だが三十分ほど続けると、だんだんと速度が落ちてくる。
「はあ、はあっ。疲れちゃった。少し休もう」
「俺はもう少しやってるね」
「うん、気をつけてね」
彼と話してあなたはお手洗いに行こうとする。
でもこっそり振り返り、真剣な横顔と美しいフォームで走るヴィクトルを眺めていた。
緩やかな黒髪の襟足が、汗のにじむ首にかかり色っぽい。
こんな貴重な姿を見られて今日は幸運だと感じた。
「ふふっ。私も頑張らないとな」
お手洗いに入り、鏡の前で薄いメイクを確認し、髪も結び直した。
こういうのも楽しいなぁ、と微笑んで出ていくと。
予期せぬことが起きていた。
ランニングマシーンから降りたヴィクトルが、誰か知らない人と喋っているのだ。
見た目は三十歳前後で若く、七三分けの金髪で育ちのよさそうな男性だった。
「ヴィクトル! こんなところで会うなんて。朝から精が出ますね〜」
「⋯⋯ああ、まあね。まさか君も来てたとはな⋯」
「なんですかその嫌そうな顔は。僕もここの常連って知ってるでしょう!」
あなたは離れたとこから見ていたが、彼らは知り合いのようで、とてもじゃないが近づけない。
自分の存在が知られたら、気まずいんじゃないかと思ってしまった。
しかしヴィクトルは、男性の相手をそこそこにあなたを探す。
そして目が合ったとき、彼は柔らかく微笑み手をあげた。
「じゃあな。俺は今日プライベートだから近づかないでくれよ」
「えっ? ちょっと待ってくださいよ――」
向かってきたヴィクトルの後ろからついてきた男性と、あなたは目が合う。
もう少し自然にすればよかったのだが、あなたは職業柄なのか、とっさに微笑み会釈した。
「あ、どうも。はじめまして」
「⋯⋯ええっ? いやどうもこちらこそ、はあ、ああ〜。そういうことでしたか! こんな若く美しいお嬢さんとあなた、来ていたとは」
にやりと頷いた金髪の男性は、ヴィクトルよりも先にすべりこんできた。
青い瞳にくるっとしたまつ毛が印象的な美形だ。
背は高めだが威圧感はなく、話しやすそうな人に見えた。
「どうもお嬢さん。僕はクリスと申します。彼の部下です」
「あ、よろしくお願いします。名無しといいます。私はヴィクトルの⋯⋯あの⋯⋯友人です」
丁寧に話したつもりだが、自分で言ってて少し沈んだ。その通りなのに。
そして沈んだ男がもう一人いた。
部下に横入りされ、思うように紹介できなかったヴィクトル本人だ。
「ご友人? 朝にジムで待ち合わせですか? 優雅ですねえヴィクトル」
「君ねえ、朝からよく喋るな。夜に喋ってあげるから。会社でね。ほらあっち行けよ」
「夜って本当ですか。最近付き合い悪いじゃないですか。こういうことだったとは」
「⋯⋯えっ?」
ニマニマした部下のクリスの言葉に、あなたは目を見開く。
ヴィクトルは思わず顔をひきつらせていた。
「ただの飲みの話だろ? 誤解を招くような言い方するんじゃないよ」
「あっそうでした。――ところでちょっと仕事の話があるんですよヴィクトル。例の取引先との面談で――」
慌ただしい彼は真面目なトーンに代わり、上司にうかがいを立てる。
あなたは邪魔をしてはいけないと二人から距離をとった。
ヴィクトルはすぐに戻るねと言って部下とその場で話し込んでいる。
きっとこの場もよくそういう風に使われているのだろう。都会の真ん中で働く一流のビジネスマンの空気を目の当たりにした。
「すごいな、ヴィクトル。やっぱり素敵だな⋯」
呑気に口から出たわけでなく、ひしひしと世界の違いを感じる。
彼の周りには、きっとブティックの店員の二十代前半の子なんていないだろう。自分だけだ。
どうして自分なんかに興味を持ってくれたのか。
やはり分からなくなってくる。
あなたはそう遠くない場所の筋トレマシーンに近づいた。
前に短期的に駅近くのジムに通ったときに、使ったことがある腕専用のものだ。
器具つきの椅子に腰を下ろし、余計な考えを振り払うように無心でやっていた。
すると、違う金髪の若い男性がそばで様子を見ていた。
マッチョで陽気な雰囲気の他の客で、「やあ」と声をかけられる。
「あ、こんにちは」
彼は外国人らしく英語で話しかけてきたため、あなたは一応のマナーとして世間話を始めた。
ここは主要都市の一つなので、仕事や観光の外国人が多いのだ。
「このマシーンはこうやったらもっといいかもしれないね」
「なるほど〜。確かに。ははは」
段々そこまで得意でもない英語にボロが出てきて困る。
「ところで僕は観光で来てるんだけど、君はひとり? よかったら一緒に街を見て回らない?」
「えっ⋯!?」
あなたは慣れないナンパに遭遇し、挙動不審になる。
するとほどなくして、遠くから背の高い黒髪の男が近づいてきた。
あなたの異変に気づき、部下との話を途中で切り上げたヴィクトルだ。
