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ナムオリ曲解説「キャラソン特集」[4/6ページ]

2023/12/10 17:00
太鼓の達人

4.7. 「歌劇「リコレクトブルー」」


【基本情報】
初出:ニジイロ(2025年2月21日)
キャラ:アミティ

 太鼓の達人24周年の日に収録された記念楽曲。前年の記念楽曲で転生和田喜与志がサプライズ登場したということもあり、今年は誰が来るかワクワクしていたら……アミティ(CV:増己あきさん)ではないですか!!待っていましたよ、この日を……!!!
 アミティはACブルーVer.の「演奏バトル」モードのストーリーに登場したヒロインで、王国の姫でありながら、アイドルとしてコンサートでも活躍していました。ストーリーの内容は、王国を襲い国民を魔物に変えた竜王を倒すべく、アミティがどんちゃんと共に王国を救う旅に出るというものでした。
 しかし「演奏バトル」モードはグリーンVer.への移行に伴い幕を閉じ、その後しばらくは音沙汰ありませんでした。アイドルとしてのポテンシャルがもったいない…このまま忘れられてしまうのかな…と心配になりましたが、2023年4~6月に期間限定実装された「青春の達人」で同名の派生キャラが電撃登場し、人気を集めました。復活の兆しが見えてきたところで、ついに今回、初登場から実に6年の時を経てキャラソンが登場、ACではぷちキャラも実装されました
 曲名の「リコレクト(recollect)」は「思い出す」という意味で、「ブルー」は「演奏バトル」が展開されたブルーVer.を指していると考えられます。曲の展開は名前の通り歌劇の形式になっており、勇者(恐らくどんちゃんの意味)との出会いから竜王との決戦、そして平和が訪れた後のコンサートまでのストーリーが凝縮されて再現されています。曲中には竜王のセリフ(CV不明)やアミティの必殺技「スピリットセイバー」といった要素も盛り込まれています。ここまでやるとは…公式さん本当にありがとう……!!
 この曲も直近2年の記念曲と同様、坪井リヒトさんが作曲を担当されています(ただし名義はエトウさんとの合作で「劇団リヒトウ」となっています)。この調子で行くと、今後も記念曲としてキャラソンが制作される可能性はかなり高いのでは、と思いますね…もしかしたら同じく坪井リヒトさん作曲でシリーズ化されるかも…?いずれにせよ、今後の展開が非常に楽しみですね!

【公式音源】

4.8. 「ハイテンション☆暗記SHOW!」


【基本情報】
初出:ニジイロ(2025年3月28日)
キャラ:きつね(青春の達人/WADIVERSE)おかめ(WADIVERSE)ひょっとこ(WADIVERSE)

 前曲からわずが1ヶ月余り、次は「WADIVERSE」エピソード4の新曲です。その舞台は……なんと、2023年の「青春の達人」の舞台「鼓立あおはる学園」!前述の通り、23周年記念でも転生和田喜与志が登場しましたが、今度は擬人化されたお面小僧が主役のストーリーです。また、初出の「青春の達人」の時点ではきつね(CV:ChumuNoteさん)のみの登場で、他の2人についてはキャラ紹介で「2人の親友たちとよく遊んでるとか」と存在が示唆されるのみでしたが、ここでいよいよおかめ(CV:寺島惇太さん)&ひょっとこ(CV:住谷哲栄さん)と共に3人揃って登場します。前から残り2人がどんなキャラなのか気になっていましたが、やはり期待を裏切らない良キャラでした……!!
 前回の舞台から、今度は学校に飛ばされてきたどんちゃん。ようやく元の世界に戻れたと思いきや、近くに来たきつね君にここはどこなのか聞いてみたら……「鼓立あおはる学園」という知らない学校でした。どんちゃんに助けを求められたきつね君はしぶしぶ、おかめ君&ひょっとこ君が待つ教室にどんちゃんを連れて行きますが、2人は何やらケンカ(きつね君曰く「じゃれあい」)をしている様子。どちらが優秀かで口論になり、次のテストで決着をつけることにしたそうです。まずはとりあえず3人で勉強を始めますが、暗記系の問題で苦戦。悩んでいたところ、昼寝をしていたどんちゃんが目覚め「歌にして覚える」という提案をします。元キャラが踊り子という設定を意識したのか、歌と踊りが得意な3人。提案に賛成し、早速ノリノリな覚え歌を作り始めます。
 こうしてできたこの楽曲。歌詞には、高校の各科目(日本史、化学、古典、数学、英語)のいわゆる「暗記項目」のネタが散りばめられています。ちなみに私の専門は化学ですが、化学のネタとしては「元素」と「イオン化傾向」が登場します。他の科目は「年号」「単語の活用」「公式」、そして「ネイピア数(e = 2.71828…)」なども出てきます。

【補足:イオン化傾向について】 この曲に登場するイオン化傾向の覚え歌「貸そうかな?まああてにすんなひどすぎる借金」については、高校ではそう教わることが多いようですが、実際の反応性は必ずしもこの順にはならず、実用性を考慮して覚えるとしたら「アルカリ金属≧アルカリ土類金属>Mg>Al>Zn>鉄族(Fe・Co・Ni)>14族(Sn・Pb)>非金属(H2・C)>Cu>貴金属A(Hg・Ag)>貴金属B(Pt・Au)」程度で十分と思われます。
 なお、大学以降では「イオン化傾向」はほとんど使われず、より一般化された「還元力」が使われます。還元力は「酸化還元電位」の値が低い(負に大きい)ほど強く、「イオン化傾向が大きい」は「還元力が強い」と言い換えられます。ちなみに、元素単体の還元力は一般に、12族を除いて、周期表の右側に行くほど弱くなる傾向があります(すなわち、アルカリ金属が最強、ハロゲン・貴ガスが最弱。ただし、12族は例外で、11族より強くなります)。

 テスト当日。作戦通り、曲を思い出しながら解き進めていきますが、テストが終わった後にどんちゃんが教室を訪れると……そこにはうなだれた3人の姿。彼ら曰く、曲が頭から離れなくなって集中力が低下してしまったそうです。まさかの逆効果……そしてどんちゃんはまたどこかへ飛ばされていくのでした……。
 曲としてはその名の通り爽やか系のハイテンションでとても良いのですが、やはり、覚え歌として実用的かと問われると微妙な気がします。あくまで、高校の勉強をテーマにした娯楽曲として捉える方が無難でしょう。そもそも、勉強(学問)の本質は単に覚えることではありませんから、私個人としては、むやみに覚え歌を使うのはオススメできません
 なお、この曲は前述の「空想打破」および「who are you? who are you?」とは異なり、CV併記の上で名義にキャラ名が明記されています。何故統一されていないのかはよく分かりませんが、少なくともこの曲については確実にキャラソンといえるでしょう。ちなみに、意図したか偶然かは不明ですが、この曲が収録されたのは「WADIVERSE」第1弾の「空想打破」のちょうど1年後でした。

【公式MV兼音源】

4.9. 「ダーク・エクス・マキナ♡」


【基本情報】
初出:ニジイロ(2025年4月1日)
キャラ:マキナ the DARK

 前曲からわずか4日後、またまたキャラソンが追加されました。しかも、約1ヶ月前に「歌劇「リコレクトブルー」」を発表したばかりの坪井リヒトさんの新作です。今度は、2025年のエイプリルフール期間限定モード「襲来!闇のマキナ」の敵キャラ、マキナ the DARK(CV:橘立夏さん)の歌唱曲が登場。
 とあるエイプリルフールの日。突然、まきなちゃんの悲鳴が聞こえます。何者かに襲われ、まきなちゃんとAIどんの魂が奪われてしまったようです。どんちゃんの前に現れたのは、マキナ&AIどん the DARK。自ら侵略者と名乗り、ドン魂を奪おうとします。どんちゃんはまきなちゃんとAIどんの魂を取り返すべく、本気の姿勢を見せますが、マキナはこちらを見下すような態度で余裕の様子……。こうして、マキナ&AIどん the DARKとの戦いが始まるのでした。
 曲名は、前述したまきなちゃんのキャラソン「エール・エクス・マキナ!」と対になっており、イントロや「デウス・エクス・マキナ」のフレーズもあちらを意識していると思われます(作曲もあちらと同じく坪井リヒトさんです)。その一方で、まきなちゃんがひたすら応援してくれるあちらとは雰囲気が対照的で、こちらではマキナがひたすら挑発的な言葉でプレイヤーを煽ってきます。そして、これまでのキャラソンではまず見られなかったような超高速、激しい速度変化やキック音といった要素が盛り込まれています。さらに「エール・エクス・マキナ!」にはまきなちゃんが選んだナムオリ3曲の引用がありましたが、こちらにはキミドリVer~ニジイロ2024の歴代段位「達人」の3曲目に採用された8曲が引用されています。
 譜面の難度については、お察しの方も多いでしょう……キャラソンでは前代未聞の全コース最高難度です。おにコースは「転生〈TENSEI〉-喜与志が待つ強者-」の裏譜面に次いで2例目の★10ですが、実際の難度はあちらの比ではなく、太鼓の達人の全譜面でもトップクラスに相当します。しかも、最近はむずかしい以下でコース内最難関に匹敵するような譜面がほとんど出ていなかった中で、この曲はむずかしい以下も本気を出してきました。かんたんコースですらかなりの物量とリズム難で、おに★5以下適正者は門前払いという感じです。むずかしい以下は何故か表記上の上限がそれぞれ★5、★7、★8に設定されており、この曲についても表記上はそうなっているのですが、実際には他の曲とのレベル差があまりに激しい(実際に「かんたん★5」の譜面の大多数は「おに★1」よりも難度が低い)ことから、まさしく「全コース★10表記に相応しい」と言っても過言ではない気がします。(同じことは「ドンカマ2000」や「幽玄ノ乱」などにも言えそうです)。
 ところで、ストーリー中盤、まきなちゃんは魂を奪われながらも、自身に名前や姿が似ているマキナに親近感を覚え「お友達になれないかなぁ…」と呟きます。一方のマキナはストーリー終盤で、さらに凶悪化した「真の姿」に変貌しますが、AIどん the DARKに制止され撤退します(曲の終盤にもその場面のセリフが出てきます)。最終的にまきなちゃんとAIどんは救われますが、まきなちゃんはやはりマキナのことが妙に気になっている様子。果たして、今後はどのような展開を迎えるのか、そして2人は最終的に友達になれるのか……!?

(※ 2025.09.13 追記)
 この曲のナムオリ引用地帯では、8曲目の「23時54分、陽の旅路へのプレリュード」の直後、謎のフレーズが流れます。また、おにコースに限り譜面分岐があり、1曲目の「幽玄ノ乱」から分岐が始まりますが、この譜面分岐が終了するのも同フレーズが流れた後です。さらに、この引用地帯が始まる前には「2025 Tempest by ???(解読困難)」のモールス信号があります。初出当時から、この「謎の9曲目」は来たるニジイロ2025段位「達人」の新曲の先行引用であり、「Tempest(=大嵐)」に関連したテーマの曲ではないか、と推測されていました。
 そして、約5ヶ月後の2025年9月7日、生配信の段位道場情報のコーナーで、ついに「達人」課題曲の情報が発表されます。その曲名は「vs.VIGVANGS」。アーティスト「MisoilePunch♪」のみそみぃるさんのコメントによれば、この曲は『偽りのヒーローを名乗る謎の少女2人組「VIGVANGS」が、街に爆風の「嵐」をもたらす』というストーリーをイメージしたとのこと。この情報に、ドンだーの間では盛り上がりを見せました。そして6日後の9月13日、段位「玄人」以上の解禁と共に音源が公開。冒頭には確かに「ダーク・エクス・マキナ♡」の引用地帯の最後に聴こえたフレーズがありました。推測の通り、この曲こそが「謎の9曲目」の正体だったのです!
 個人的には「vs.VIGVANGS」の世界観も気になるところです。上述のフレーズのメロディーをよく聴くと「エール・エクス・マキナ!」や「ダーク・エクス・マキナ♡」の引用地帯以外で使われているフレーズにも似ています。そして謎の少女2人組「VIGVANGS」とは一体何者なのでしょう…マキナと関連した人物なのか、それとも…!?続報を待ちましょう!!

【公式音源】

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