短編
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雨音が傘を叩く
スターレスに向かう途中、
雨が降りだし慌てて折り畳み傘をさした
(さっきまであんなに晴れていたのに)
天気予報も晴れマークだったので、
一応のつもりで傘をバッグに入れていたが
(まさか使うことになるなんて)
雨足が強くなってきたため、
慌てて近くの公園の屋根があるベンチへ避難
(ちょっと濡れちゃったな)
傘を出すのに戸惑ったせいか少し髪が濡れてしまった
バックからハンカチを取り出そうとしたとき
「早咲さん?」
自分の名前を呼ぶ聞き慣れた声がして
そちらを振り向く
「リンドウさん!」
そこに傘をさした私服姿のリンドウさんがいた
「向こうから来るときにちょうどあなたの姿が見えたので。これからスターレスに行くところですか」
眼鏡ごしにふわりと笑うリンドウさんに見つめられ
顔の体温が上昇するのがわかった
赤面しているであろう顔を見られるのが恥ずかしく
綺麗な翡翠色の瞳から思わず目をそらした
「は、はい。リンドウさんもですか?」
傘を閉じて雨宿りするリンドウさんを目の端に
写しながら顔を伏し目がちに話を続けた
「ええ、僕もスターレスに行くところです。今日は晴れると言っていたのに、突然の雨でびっくりしました」
「ほんとに急に降ってきましたね。せっかくいい天気だと思っていたのに残念です」
「そうですね。ああ、でも、」
「?」
「雨のおかげでこうして貴方に会えたので、むしろ感謝する方かもしれませんね」
「///」
少し照れながら言うリンドウさんは
スターレスで見ている王子さまのような姿ではなく、普通の好青年のようで
思わず「ふふっ」と笑ってしまった
「私もリンドウさんに会えたので、雨に感謝しなくちゃですね」
「貴方にそう言っていただけて嬉しいです。あ、髪が濡れてしまっていますね」
リンドウさんの手がのび、
ふわりと顔にかかっていた髪を耳にかけられ、
視界が明るくなった
耳に手が触れたとわかるのと同時に
悩ましげに心配する優しく綺麗な顔が視界に広がった
「大丈夫ですか。冷たくないですか」
私に目線を合わせるようにかがんでくれたのだろう。
先ほど照れていた姿は微塵もなく、
愛しい女性を丁寧に扱うようなさまは
まさに王子さまと呼ぶにふさわしい
「だ、だ、大丈夫です。すぐに乾きますから」
思わず見惚れてしまっていたことに気付き、
あわてふためきながらとっさに出た声も
裏返ってしまった
「けれど貴方が風邪を引いてしまったら大変です。これで髪を拭いてください」
そう言って、薄緑色のふわふわ生地のハンドタオルを優しく差し出してくれた
「あ、ありがとうございます」
気が動転していた私は思わず差し出されたものを
素直を受け取ってしまった
「ちゃんと拭いてくださいね」
にっこりと受けとってもらえたことを
嬉しそうな顔をされれば、返そうにも返せず
「すみません。
洗ってお返ししますので、お借りします…」
と言うことしかできなかった
ーーーーーーーー
「あ、雨止みましたね」
リンドウさんの声が聞こえ、顔をあげると
先ほどの雨など嘘のように空から太陽の光が指していた
「雨が上がって良かった。よろしければスターレスまで、ご一緒してもよろしいですか」
リンドウさんはエスコートするように手を差し出す
「貴方が転ばないように」
優しい笑顔とともに差し出された手は
これまた断れることなく
「あ、ありがとうございます///」
はたから見たら恋人どうしのような姿を想像し、
もはや心臓の音がうるさくて何も考えれない
ーーー貴方と2人になれるなら、
どんなときでも大切な時間になりますねーーー
スターレスに向かう途中、
雨が降りだし慌てて折り畳み傘をさした
(さっきまであんなに晴れていたのに)
天気予報も晴れマークだったので、
一応のつもりで傘をバッグに入れていたが
(まさか使うことになるなんて)
雨足が強くなってきたため、
慌てて近くの公園の屋根があるベンチへ避難
(ちょっと濡れちゃったな)
傘を出すのに戸惑ったせいか少し髪が濡れてしまった
バックからハンカチを取り出そうとしたとき
「早咲さん?」
自分の名前を呼ぶ聞き慣れた声がして
そちらを振り向く
「リンドウさん!」
そこに傘をさした私服姿のリンドウさんがいた
「向こうから来るときにちょうどあなたの姿が見えたので。これからスターレスに行くところですか」
眼鏡ごしにふわりと笑うリンドウさんに見つめられ
顔の体温が上昇するのがわかった
赤面しているであろう顔を見られるのが恥ずかしく
綺麗な翡翠色の瞳から思わず目をそらした
「は、はい。リンドウさんもですか?」
傘を閉じて雨宿りするリンドウさんを目の端に
写しながら顔を伏し目がちに話を続けた
「ええ、僕もスターレスに行くところです。今日は晴れると言っていたのに、突然の雨でびっくりしました」
「ほんとに急に降ってきましたね。せっかくいい天気だと思っていたのに残念です」
「そうですね。ああ、でも、」
「?」
「雨のおかげでこうして貴方に会えたので、むしろ感謝する方かもしれませんね」
「///」
少し照れながら言うリンドウさんは
スターレスで見ている王子さまのような姿ではなく、普通の好青年のようで
思わず「ふふっ」と笑ってしまった
「私もリンドウさんに会えたので、雨に感謝しなくちゃですね」
「貴方にそう言っていただけて嬉しいです。あ、髪が濡れてしまっていますね」
リンドウさんの手がのび、
ふわりと顔にかかっていた髪を耳にかけられ、
視界が明るくなった
耳に手が触れたとわかるのと同時に
悩ましげに心配する優しく綺麗な顔が視界に広がった
「大丈夫ですか。冷たくないですか」
私に目線を合わせるようにかがんでくれたのだろう。
先ほど照れていた姿は微塵もなく、
愛しい女性を丁寧に扱うようなさまは
まさに王子さまと呼ぶにふさわしい
「だ、だ、大丈夫です。すぐに乾きますから」
思わず見惚れてしまっていたことに気付き、
あわてふためきながらとっさに出た声も
裏返ってしまった
「けれど貴方が風邪を引いてしまったら大変です。これで髪を拭いてください」
そう言って、薄緑色のふわふわ生地のハンドタオルを優しく差し出してくれた
「あ、ありがとうございます」
気が動転していた私は思わず差し出されたものを
素直を受け取ってしまった
「ちゃんと拭いてくださいね」
にっこりと受けとってもらえたことを
嬉しそうな顔をされれば、返そうにも返せず
「すみません。
洗ってお返ししますので、お借りします…」
と言うことしかできなかった
ーーーーーーーー
「あ、雨止みましたね」
リンドウさんの声が聞こえ、顔をあげると
先ほどの雨など嘘のように空から太陽の光が指していた
「雨が上がって良かった。よろしければスターレスまで、ご一緒してもよろしいですか」
リンドウさんはエスコートするように手を差し出す
「貴方が転ばないように」
優しい笑顔とともに差し出された手は
これまた断れることなく
「あ、ありがとうございます///」
はたから見たら恋人どうしのような姿を想像し、
もはや心臓の音がうるさくて何も考えれない
ーーー貴方と2人になれるなら、
どんなときでも大切な時間になりますねーーー
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