誤解
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「違うって!その日は仲間と呑んでたの!男だよ男、ムネもケツも無ぇクルクル頭のメガネ君だから安心しなよね、じゃあ、忙しいからチャーーオ」
最近メローネと呑みにいった記憶のないギアッチョとしては、クルクル頭のメガネ君という言葉が気にかかった。
しかし、コイツがどんな女と電話していたかなど知らない。
実際は誰と会ってナニをしていたってことがバレて、こいつが女に刺されようと知ったことではない。
「テメェと呑みに行った覚えはねぇぞォ」
「あぁ、違ったかな?じゃあホルマジオと行ったんだ、ウン、そうそう」
不在のホルマジオの名前を出すあたり、事実を追求せずとも大体の事を白状しているようなものだ。
「ホルマジオは?」
「女待たせてるんだって」
リゾットと差し向かいにチェス板に向かっていたナナシが、顔をあげた。
「へぇ、……そぅ」
「コワイ顔すんなって、本当のことなんだから」
「別に気にしてないけど?」
「あー。確かに、女待たせてるとは言ったよ。『レンタルビデオ屋に数百人待たせてる』って、割引券もって」
そこまで黙って先週の新聞をひろげていたペッシが、いたたまれなくなって口を挟む。
ギアッチョが我が事のように額を抑え、声もあげずに嘆きのため息を吐き出した。
「ところで、ヴォーグで特集された最新ファッションはオマエみたいにパンツから下着をはみ出させるのが流行っているとでも書いていたのか?さすがに見苦しいぞ」
チェスの中断で顔をあげたリゾットはメローネの下半身を指し、はみ出した部分を指摘した。
「え?違うよ、これは下着じゃあない。オレ下着つけてないもん」
「裏地か?」
「裏地でもないよ」
じゃあ、その、フロントジッパーからはみ出しているものは何なんだ。
パンツの前に仕舞わなければいけない用事の、迷彩ともサイケデリックとも違う不気味な柄の、妙にツルツルした素材の、広げたらけっこうな大きさがありそうだったその布っきれは。
メローネは全員の注目をものともせず、はみ出したものをゴソゴソとしまった。
はみ出したものの正体については、気味が悪くてだれも聞けなかった。
.
最近メローネと呑みにいった記憶のないギアッチョとしては、クルクル頭のメガネ君という言葉が気にかかった。
しかし、コイツがどんな女と電話していたかなど知らない。
実際は誰と会ってナニをしていたってことがバレて、こいつが女に刺されようと知ったことではない。
「テメェと呑みに行った覚えはねぇぞォ」
「あぁ、違ったかな?じゃあホルマジオと行ったんだ、ウン、そうそう」
不在のホルマジオの名前を出すあたり、事実を追求せずとも大体の事を白状しているようなものだ。
「ホルマジオは?」
「女待たせてるんだって」
リゾットと差し向かいにチェス板に向かっていたナナシが、顔をあげた。
「へぇ、……そぅ」
「コワイ顔すんなって、本当のことなんだから」
「別に気にしてないけど?」
「あー。確かに、女待たせてるとは言ったよ。『レンタルビデオ屋に数百人待たせてる』って、割引券もって」
そこまで黙って先週の新聞をひろげていたペッシが、いたたまれなくなって口を挟む。
ギアッチョが我が事のように額を抑え、声もあげずに嘆きのため息を吐き出した。
「ところで、ヴォーグで特集された最新ファッションはオマエみたいにパンツから下着をはみ出させるのが流行っているとでも書いていたのか?さすがに見苦しいぞ」
チェスの中断で顔をあげたリゾットはメローネの下半身を指し、はみ出した部分を指摘した。
「え?違うよ、これは下着じゃあない。オレ下着つけてないもん」
「裏地か?」
「裏地でもないよ」
じゃあ、その、フロントジッパーからはみ出しているものは何なんだ。
パンツの前に仕舞わなければいけない用事の、迷彩ともサイケデリックとも違う不気味な柄の、妙にツルツルした素材の、広げたらけっこうな大きさがありそうだったその布っきれは。
メローネは全員の注目をものともせず、はみ出したものをゴソゴソとしまった。
はみ出したものの正体については、気味が悪くてだれも聞けなかった。
.