パズル
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「万事休す、だな」
つい呟いた独り言が反響して、口をつぐんだ。
一人で逃げ込んだ下水道の中は世界中の悪臭を集めて凝縮したような空気で、オレは何度も吐きそうになるのをじっと堪える。
汚水に飛び込んだ自分自身も酷い臭いだし、尻を付いた下もヌルヌルとしていた。
「ジェラート、は、無事か?」
細く真っ暗な所に入り込んだまま、太いラインの方の様子を窺う。
カチ、
「テメェ、逃げられると思ってんのか」
ヒュー、ヒュー、と呼吸を繰り返す誰か……いや、さっきオレが喉をやり損なったターゲットが後頭部に銃を突きつけていた。
『本当に、万事休す、だ』
もう一度、##NAME1##の作ったシチューをジェラートと三人で食いたかった。
少し煮すぎくらいのジャガイモがとろけてて、クリームコーンがたっぷりだからコクがあって、人参の大きさが適当で。
それにしても、こんな汚いものにまみれて死ぬなんてお誂え向きだなと、目を閉じた。
───死ぬ瞬間でも銃声って聞こえるもんなんだな。
痛くねぇし。
臭いも体の重みもかわらねぇ。
あ?
振り向けば、ターゲットの後ろに銃を構えた、
「ジェラート、」
「チェックメイト。……あ、遅かったか?」
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