パズル
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「どうだっていいよ、あんな石ッころ」
シャワールームから出てきたオレに、ベッドに寝そべったままのナナシはチョコレートを摘んで眺めていた。
「っつってもよォー、ダイヤのヘッドがついたネックレスだろ?さすがに諦められねェ」
捲り上げたパンツの裾を下ろしながら動こうともしないナナシを見る。
聞いているのかいないのか、難しい顔でキャンディのように包まれた粒を睨む。
急に任務が無くなったとかで勝手な祝日をでっち上げ、大量に買い込んだ様々な種類のチョコレート。
量り売りの菓子屋の袋から零れた色々な形の包みが、ベッドの上に散らかっていた。
「ったく、しょおがねェなァ……」
「だぁーってさぁア、ホルマジオ」
ナナシはがばりと体を起こし、同じ色のセロファンで包まれた一粒を投げてよこした。
「たかだか七、八十年しか生きられないのに、『永遠』の輝きなんか約束されても、ねぇ。それより、今はこのボンボンの中身がラム酒漬けのチェリーか木苺ジャムかの方が重大問題」
何だったっけなぁ、ラムだといいなぁ、とか言いながらまたベッドに倒れ込む。
オレはコイツの意見はもっともだと思いながら、秘密を内に秘めた黒い塊を手に転がした。
「間違いねェ」
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