ハロウィン
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穏やかな午後の光が街を包んでいた。
このまま、ウトウトと惰眠を貪るのもいい。そんな空気が辺りを包んでいる。
ピンポーン。
平穏を撃ち抜く間抜けなチャイム。
『―――来た』
去年、アジトで仮眠中に頭をカラフルなコットンキャンディでアフロ状にされたギアッチョはベレッタを構えた。
そっと玄関に移動し、ドアスコープから様子を窺う。
『!?』
目の前には気になるナナシ。
が。
男性器をかたどったものを口にくわえてひたすら舐め、しゃぶっている。
「ン、ふぁ、ゥんン……」
ちゅく、ジュル、と口いっぱいに飲み込み、離しては赤い舌で先をチロチロと舐めてみせる。
口端から顎を白い液が滴り落ちて汚し、それでも必死に舐める。
やっべぇ!何だ!?何のつもりだよクソッ!!
混乱しながらも下半身に血が集中するのを感じ、ノブに手をかけた時だった。
―――ガスっ!!
「いっ―――てエェェ!!」
指に浅く刃物が刺さった。ドアから突き出した4本の鋭い銀色。
『いつまで見てんだよスケベ。おら、菓子よこせ』
外からドアノブがガチャガチャと回される。
小さなのぞき穴にはいっぱいにホルマジオのアップ。
「帰れクソが!!」
『だとよ。残念だなぁ』
『ギアッチョぉー、「デッド・オア・トリート」なんだよねぇ』
ホルマジオが退くと、スコープの前にはデリンジャーを構えるナナシの姿があった。
『『Arrivedelci』』
ガンガン!!
と、二発。
ドアに穴があいた。
危険を察知して目の前に作り出した厚い氷の壁に、球がめり込んでいる。
「───シャレになってねぇ!」
背後に続く銃声を聞きながら部屋を見回したが、それらしい菓子などあるはずもなく。
ゲーム機の横に置いてあったボトルガムを持ってギアッチョは玄関に戻った。
一応ホワイトアルバムに身を包み、そっとドアをあける。
「ほらよ」
「色気ねぇなぁ」
投げ出したプラスチックボトルをホルマジオが受け取る。
ハロウィンカラーに包装されたキャンディとヌガーをホワイトアルバムの手に乗せて、二人はギアッチョの部屋を後にした。
「ギアッチョ、ドアの穴どうするかな?」
「氷で塞ぐだろ」
ホルマジオは歩きながら次の作戦を頭の中で反芻しなおす。
「さて次は……気ぃ抜いたら、マジで死ぬぜ?」
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