なんでもない3日間の出来事
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今回の任務の要である銀のアタッシュケースをペッシに託し、ギアッチョはメローネに言われるままプロシュートを引きずって『ある場所』まで連れてこられた。
そこでメローネは、イルーゾォに鏡の世界を開放させる。
メローネが携えてきた白い革鞄から出てくるのは、赤と緑のゴム風船、薬品、一キロ入りの砂糖袋が三つ、ゴム手袋とポンプ。そして、反対の手に持っていた、こちらも何か化学薬品の大きなボトルを地べたに置いた。
「風船に、こっちの塩素酸ナトリウムを入れながらどんどん膨らまして」
「ハァ?めんどくせぇな!!」
「今は黙ってやってくれないか、役立たずのギアッチョ。死にたいの?」
ふざけた口ぶり。
しかし、人を殺す時の眼差し。
ギアッチョは思わず口を噤む。
これだけの薬品を揃えたメローネが、何も考えずにふざけたことをやらせるはずがない。
嫌な視線から目を逸らし、手に手にポンプとゴム風船を
取り上げる。
「……クソッ!コキ使いやがって」
「チッ。あとで奢れよ」
収まり切らない不満を各々口に出しはしたが、その後はギアッチョもイルーゾォも黙って作業に取り掛かる。
青い顔をしたプロシュートは壁に背を預け、しばしの間、瞼を閉じた。
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