なんでもない3日間の出来事
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リゾットは部屋着の上に羽織ってきたトレンチコートのポケットの中で、ひとつの鍵を握りしめた。
銃器。
麻薬。
書類。
写真。
その他。
……例えば、人体の一部、など。
組織が『諸々』をリゾットのチームへ受け渡すために使うのは、ローマ郊外の小さな洋品店だった。
どこにスコップを突き立てても、遺跡、遺跡、遺跡を掘り当てられるローマでは、新たに内装や建造する際、発掘された遺跡を保管する義務がある。
うらびれた路地。
迷惑千万な遺跡を運悪く掘り当ててしまったこの洋裁店の床も、強化ガラスが敷かれ、当局管理のもと、厳重な鍵で封をされている。
リゾットの手の中にあるのは、まさにその洋裁店の足下の遺跡を開く鍵。
人一人も入れないスペースに、ある時は拳銃、ある時は物騒な内容の書かれた書類、あるいは被害者の写真がリゾットの回収を待っている。
もしくは、別の誰かに回収されるのを。
しかし、先日受け取った電子メールは、指定日の『午後4時、洋裁店より2軒隣のバール・レトリーブ』へとリゾットを呼び出した。
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