なんでもない3日間の出来事
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ギアッチョのガミガミが煙草の話から逸れだした頃、霧の晴れた橋の向こうからイルーゾォが姿を現す。
「さて、これからどうする?俺たちの任務の内容は『おまえらを始末しろ』ってことらしいが」
イルーゾォの傍らにスタンド……マン・イン・ザ・ミラーが現れる。
いち早く反応したギアッチョがホワイト・アルバムを身に纏い、メローネのブーツと同化していたベイビィ・フェイスが、自らを形成する組織をじわりと蠢かせた。
「その必要は無ぇらしいぞ」
ペッシが釣り竿を握りしめたところで、プロシュートが口を挟んだ。
銜え煙草のまま、ギアッチョのポケットから失敬したマッチ箱の、グラマー・ガールの股の間を覗き込んでいる。
変質者のような真似をしていたのもつかの間、中に残っていたマッチをばらりと捨てて中箱を取り出した。
「Dici per scherzo (ほんのジョークさ)」
マッチの中箱に記された文字は、最後に渡ったイルーゾォの手の中で握りつぶされた。
これからどうしたものか。
再起不能になったミニクーパーは、そもそも壊されるべくしてあてがわれたものだろうから問題はないだろう。
ただ、帰路が少々面倒になった。
「……なぁ、もしかすると……。ヤバくないか?」
飛び出したペッシと一緒に転がり出たアタッシュケースの土を律儀に払い落としながら、メロ-ネが口を開く。
全員の視線を集めたメローネが、いつになく真面目な顔をして言った。
「だいたい、妙な任務だと思わないか?全員にあてがわれるような都合のいい仕事なんか、今までに無かっただろう?」
何が言いたいのかを察知したプロシュートが苦い顔で煙草を投げ捨て、イルーゾォの顔からは血の気が引いた。
「ホルマジオとナナシとリーダーも、……今頃殺し合ってたりして」
.