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『ストーカーに遭ってるだァ?───ゥオ!!!』
「あぁ。そうだったんだが……たった今、片付いた」
不機嫌も露わなギアッチョの声に、音のした方を振り返りながらプロシュートは返事を返した。
見慣れた車、かつて自分が乗っていた、見間違えるはずもないカブリオゥレが急ブレーキで停まった。
『派手な格好してっからだぜクソッ!』
たった今、プロシュートの真後ろで女を轢いたギアッチョの声が、電話口と向こうから時間差で聞こえる。
肘を乗り出させた運転席から、派手なカーリーヘアが眼鏡越しにこちらを睨みつける。
「アサッシーノがストーカーに遭うなんて、ポォも真っ青の最高傑作文学だな」
「オイ、片付けていけよ」
運転席に割り込むようにプロシュートが乗り込み、ギアッチョを助手席側から追い出してギアを入れた。
車を強奪されたギアッチョはざっと頭を巡らせ、できればこんな事で呼び出したくなかった女の番号を呼び出しながら、まだ痙攣している女の足を見下した。
「……汚ェな」
『私には、あなたに冷たくされる権利すらないんですか?』
不気味な女の念すら届かない距離、虚ろな視線の先へと、今日も男は去っていった。
女の最後に残されたのは、顔も知らない男のつま先に蹴られる屈辱的な冷たさだけだった。
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