egg
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キッチンで上げたメタリックな悲鳴は、何という不運の立て続けなのか、よりにもよって予期せぬ来訪者の耳に届いていた。
一呼吸おいたオレは、自分の不運を呪い、大過を悔いた。
何とか正気に近づいた意識で最初に感じたのは、背を撫でる手だった。
よりにもよって、 発言の全てが淫語、全身が性器、昼夜問わずに活動する夢魔のような変態が、聖母のごとき優しさで背をさする。
弁解するつもりで説明したが、聞き苦しく途切れ途切れの話ははたして、きちんと伝わっただろうか。
伝わっていなくとも、狂言と捉えて一笑に伏してくれるだろうか。
「
変質者が朗々と語る。
俺は素直に「うん」と頷く。
「そんな奴らの言いなりになるのはご免だから、そのとき腹がへっていたら、オレを跡形もなく喰ってしまってくれよ」
「ついにカニバリズムに目覚めたのか。…喰われる側ってのが、テメェらしいな」
「ハラワタはレア・ステーキで」
べとべとと油っこく粘つく髪の向こうで、変態が笑った。
久しぶりに見た顔見知りの顔は、もうこの世にいない二人を思い出させた。
あぁ、 あいつらの言うことをちゃんと聞いておけば良かった。
ミルクやたまごすら口にしないあいつらは、訳知り顔で、事あるごとに言っていたんだ。
「
とっくに手遅れだ。
左の胸から脇腹にかけて、古い刺青がチチチチと痒みを走らせた。
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