チョコレヰト
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南国の香りのココナッツをまぶしたチョコレヰトの中は、まん丸に白いマカダミアンナッツ。
白チョコレヰトのクリームに
林檎とシナモンの溢れる香りを隠して、ただのミルクチョコレヰトを装った四角。
真っ青に着色されたハッカ飴のかざりが、氷のような冷たさで舌を刺す。
ほかに六人もの人間が出入りするアジトで、奪えるだけのキスを奪った。
プロシュートは、与えられる隙の全てをくれてやった。
他のメンバーに見付かると困るのは、二人とも同じ。
リゾットやペッシならまだいいが、ギアッチョの底知れない怒りや、メローネの下品な冷やかしの標的になるのはご免だった。
天使がついまどろみたくなるほどの、地獄のような退屈の中で繰り広げられる、応酬。
鋭い緊張を張り巡らして貪る快楽は、二人を神秘的な陶酔に陥らせる。
アジトのどこか物影で、常にチョコレヰトの香りが漂っている。
プロシュートがアジトにいる時間も、ペッシなら気が付いていたかも知れないが、普段より少し長くなっていた。
惜しむらくは、ポケットに忍ばせた甘い包みの数に限りがあったこと、
……だろうか。
チョコレヰトには脳を麻痺させる麻薬に似た成分が含まれている。
それは特別、ウインドゥの曇る店でプロシュートが買ったものにだけ、ということでなく、チョコレヰトという存在全てに備わった悪魔的な性質。
それはキスより深い快楽を脳に感じさせ、じわじわと蝕み、溺れさせていく。
自覚がないまま…
───やがて、チョコレヰト中毒患者をつくりあげる。
プロシュートはポケットに忍ばせてきた
「……あぁ、最後のひとつを『うっかり』部屋に置いて来た」
まだ中のチョコレヰトが無くなるのを待ちきれない様子で、プロシュートから口付けてきた。
焼けただれるほど強いコアントロゥが香る。
今までのどれと比べても長く深い、キス。
「借りは作りたくねぇ。
───これから取りにこい」
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