チョコレヰト
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アジトに向かう足が、どちらともなく速くなる。
階段を上る二組の靴音はリズミカルに、吹き抜けの隙間へ反響を重ねる。
コートを脱ぎもせず「コーヒーを入れる」名目でキッチンに滑り込んだヒールの軌跡を、ストールを取りもしないプロシュートが「コーヒーを取りにいく」名目で追った。
いじましくお預けを喰わせるつもりはない。
密度の濃い睫を降ろし、鼻を避けるために傾げられてねだる唇に、唇で触れた。
まだ甘さを残した舌を好きなようにさせながら、外気の匂いが染みこんだコートごしに腰を抱く。
「がっつきすぎるなよ?すぐゲームオーバーになるぜ」
「うン」
唇に直接言い聞かせ、今の瞬間だけでも邪魔が入り込まないことを願いつつ、また唇を重ねる。
震える睫の先端が頬をくすぐるのを感じながら、やましいクスリを受け渡すように、一粒を細い指に握らせた。
プロシュートの出ていったキッチンには、コーヒーの苦い香りが立ち始める。
言いつけを
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