†クリスマス†
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メローネに任せていた株価の急落に、プロシュートはひとり、頭をかかえていた。
ナナシの一件にかまけていたせいで見逃した、ささいな兆候。
株、デイトレードは、デキレースだ。
どこの会社が危ないだとか、どこの新製品に人気の兆候があるだとか。
情報が回る部分に位置しなければ、素人が簡単に大金を手にすることができない。
プロシュートが筆頭に立って始めたデイトレードは、リゾットチームで唯一安定した収入源といえた。
絡繰りは簡単。
『企業の重鎮が死ぬのを、いち早く知ることが出来るから』
もちろん殺すのは自分たちの仕事。
安すぎる報酬に甘んじているのは、この理由に他ならない。
「ストップロスし損なった、だと?…よく言うぜ」
メローネがしゃあしゃあと言ってのけた時、プロシュートは力の限り殴りつけた。
これが絡繰りの一部だと気が付いてからというもの、まんまと気を持って行かれていた自分がいちばん腹立たしかった。
『よくもまぁ…』
100万ドルや200万ドル程度は、しょせん一般人の財政レベル だ が 。
一瞬にして消え失せたのは100や200で済まない。
画面の向こうで霧散した札束を思い描きつつ、プロシュートは銜えた煙草のフィルターを噛み潰していた。
どん底からフツフツと沸き上がる怒りに、つき足りないため息がまだ出てくる。
「…あぁ、」
市場が稼働していないのはクリスマス休暇のせいか、と、気が付いた。
buon natale 2009!
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