ノンセクト
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「まず、…六人の男に追われてる」
「ほぉーう、なかなかヤルじゃねぇの」
追ン出してやるか。
六人もいるなら、その中からひとり選びやがれってんだ。
「その六人てのが、…マフィアなのよね」
「
この国のマフィア事情はあらかた解っているつもりだ。一体、何に手を出したんだか。
「で、その理由っていうのが───「ちょっと、待った」
オレは手のひらを彼女の目の前に広げて話の続きを遮った。
聞かない方が良いような、気がする。
『裏の世界を知りすぎることは、己の寿命を縮めるだけだ』と、ハリウッド映画じゃあお約束のセリフが脳裏によぎった。
逃げ出したマフィアの情婦?
麻薬の横流し?
まさか、殺、人…?
どれがどれでも、ろくでもないことだけは確か。
しかも、こういう時のカン、みたいなものはよく当たるほうだ。
───よし、聞かない方がいい。
大して良くない頭をフル回転させてひとり納得するさまを、隣に座った彼女が不思議そうに覗き込んでいる。
「まぁ、……よし、解った。置いてやるよ。アンタの事は嫌いじゃあないし」
彼女がここに訪ねてくること自体が奇跡のような事態だった。それも、マフィアに追われるている美女をかくまう、だなんて。
実は、オレの興奮は最高潮に達していて、コミックスのヒーローになった気分だったんだ。
それなら、次のセリフはもう決まっている。
「ところで、君の名前を教えてよ」
映画やコミックスなら、気の強いヒロインは必ずこう返すんだ。
「「人に名を訪ねるときは自分から名乗るのが礼儀でしょう?」」
ほらな、やっぱり!
ヒーローとヒロインの相性は第1話目からバッチリなんだぜ!!!
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