ロジャア
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「ノワール・33」
ナナシが宣言した所で気怠そうだった女は怒りにまかせ、ボードをダンと叩いて立ち上がる。
「マナーの悪い客が入るものだ」
隅に座った男がそうつぶやき、リゾットと2人が残された。
薄く笑いながらナナシが配当を男に寄越し、玉を取り上げる。
「そろそろか?」
「お客様の手持ちが丁度13倍になったら、です」
気になる会話にリゾットはつい口を挟む。
「何か賭けているのか?」
「彼女と一晩を、だ」
「
「随分と好き勝手やっているものだな」
呆れ顔で言ったリゾットに、ナナシは薄く笑った。
一見の客にする、社交辞令の笑顔だった。
「よろしいですか?ネクストゲーム」
宣言と共に銀色の玉が放られる。
「その賭け、俺も乗せろ」
「ふん。これからか?」
「正確には『俺たち』だ」
いつの間にかリゾットの隣に来ていたプロシュートが、ポーカーチップを全てルーレットチップに交換して目の前に積み上げた。
「横からかッ
「ハン!13倍なら一点賭けでとっととケリつけろよ」
ハンデを寄越すという男の提案に、手元のチップを見ながらプロシュートが忌々しげに言った。
「セオリーも大事だと思わないか?女も一枚ずつ脱がせた方が楽しい」
「それには同感だな」
自分の意思など丸無視されたナナシは、ルーレットの前で不機嫌そうに眉根をよせた。
「おいネーチャン、俺たち二人が相手でも……かまわねェな?」
有無を言わせぬ三人の視線が突き刺さる。
軽く目を閉じて何か考えていたナナシは、覚悟を決めたように顔を上げた。
「えぇ。結構よ」
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