『3104丁目、落日』
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ダダダと転がるように階段を駆け下りてきた二人は散々なものだった。
ソルベは顔に保水のためのパックをし、ジェラートは毛布にくるまったまま額には冷却シート。
「ソルベ、何故パック」
「乾燥はお肌の敵よッ!加湿器なんかじゃあ間に合わないんだものッ!!」
「ジェラート、ひえペタ」
「五月蠅いわね!誰かのせいで風邪ひいてもオチオチ寝ていらンないのよッ!!」
物凄い剣幕で、しかしナナシの質問にしっかり答えながら二人は両側からメローネを抱えて引きずっていく。
「たーすけてェェエエ!」
「えぇい、お黙りッ!」
「通販私生活で買った手錠がこんなところで役にたつとは思わなかったわ!」
外気より冷たい視線で見送った二人は、少し冷めたジャスミンティーを持って茶の間のコタツに潜り込んだ。
「今日の強制参加者を発表する。全員揃ってはいないが諸事情によりまぁいいな?」
「「「ウィース」」」
猫背でコタツに顎を乗せている、まるでやる気の無い面々を見渡してリゾットが言った。
「ここにいる全員とギアッチョ。以上」
「「「……ウィース」」」
「それから、」
エホン、とわざとらしい咳払いを挟んでリゾットがナナシとイルーゾォの方をチラリと見る。
「…………まぁ、何だ。その……
……頑張れ」
「「そりゃ無いよリーダー…」」
顔を背けてウッと涙をこらえる仕草をしてみせたリゾットに、二人は切なげな声を揃えていた。
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