イルーゾォは麦茶の補充に台所へと立ち、ホルマジオが「罰ゲームにコーラ買ってこいよ」と付け加えた。
さっきかたウズウズしていたペッシが『ハイ』と挙手し、楽しそうに続ける。

「今度はオレが出していいですかぃ？


果物屋が市場でリンゴとバナナとイチゴとモモを仕入れて帰る途中、カーブにさしかかって何かを落としました。

さて、何を落とした？」


「…　…　…」

黙るギアッチョを前に、ペッシは口をムニュムニュのおかしな形にして吹き出すのをこらえていた。

ホルマジオがニヤリと笑い、「オレは解った」とペッシに耳打ちする。
覆った手の隙間から空気の抜けるような音がして、聞いていたペッシが「正解！」を宣言した。

「もう一回、最初から問題文よこせ」

ニヤつく二人の視線を受けて、ギアッチョはムッスリと声をあげる。
ペッシに変わり、正解の解ったホルマジオが問題を繰り返した。

「果物屋が市場でリンゴとイチゴとブドウとスイカを仕入れて帰る途中、カーブにさしかかって落としたものは？」





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