『3104丁目、クイズ』
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「わかりやした」
いち早くペッシが声をあげ、ホルマジオは「シっ!」と続きを止めた。
熱い空気の充満する天井をぼんやり眺めたままだったギアッチョの眉間にはキュゥゥウウっと皺がよっていき、イルーゾォの黒目は髪の生え際を見ようとするように上へと行く。
「と……ト……?」
「解んねーか?」
「黙ってろ!今もうココまで出かかってんだよ、クッソ!!!」
ここまで、と喉の中間部分を差したギアッチョが体を起こした。
頭の善し悪しや回転速度ではなく、頭が固いか柔らかいかの問題。
そして、物忘れでは無いんだから『ここまで出かかる』はずがないと、ガチガチ頭のメビウスに囚われた二人を、ホルマジオとペッシが笑った。
「答えは『ふ』ですぜ」
「フ?……なんで」
納得のいかないイルーゾォも、ちゃぶ台のへりをよじ登るように起きあがった。
コップとして使っているワンカップの瓶から温い麦茶を飲み、ボサボサの頭を手櫛ですいてゴムで纏める。
「将棋の駒だ。『と』をひっくり返すと『歩』だろ?」
「あ」と気付いたイルーゾォとギアッチョの前で、ホルマジオとペッシがパンとハイタッチする。
「クソ下らねぇ!」と、ギアッチョが捻りのない負け惜しみを吐いた。
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