『3104丁目・VS』
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その日『黒井』さんのお宅でご馳走になったおむすびは、すごく、すごくおいしかった。
なんだかちょっとしょっぱくて、遠足の山の頂上で食べた、かあさんのおむすびみたいだった。
「思(おぼ)し召しより米のメシ、だろ?」
「……はい」
僕の持ってきた小魚アーモンドをつまみ、真っ昼間から『下町のナポレオン・いいちこ』を傾ける銀髪男の言葉に、僕は素直に頷いた。
おむすびと一緒に出されたナメコと豆腐の味噌汁も、切れたほっぺたの内側に染みたけど、すごくおいしかった。
この間置いていった冊子は裏表紙から数枚が無残に破り取られ、味噌汁の鍋敷きになっていた。
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