『3104丁目・VS』
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───ピィイン、ポォウゥ……ン
また変なチャイムの後、ギシ、ミシシッと足音がして人が出てきた。
『っヒィ!』
出掛かった悲鳴を何とかこらえ、ひきつりそうになった顔で何とか笑って見せた。
現れたのは、きれいな顔をした……たぶん、ヤクザ。
きれいな顔、の目の下にはものすごいクマが沈み、すこぶる機嫌が悪そうだ。
やばい。
何か『法に触れるお薬』を『ご自分でお注射なさって』いるに違いない。
「……あのッ!」
それだけしか言っていないのに、男は「あぁ」と言ってユラリと動いた。
反射的に、顔を両腕で覆った。
覆った腕の下で、おそるおそる目を開ける。
ヌッと差し出された手の先に光る、黒い銃口
ではなく、シヤチハタ印。
「おら、早く伝票」
「いっいえ、荷物届けに来たんじゃあありません!」
間があり、イィイッと顔をしかめた男は僕を残したままフラフラと奥へ消えた。
彼こそ救うべき人だと決心し、ぼくは日を改めてこの家を訪問することにした。
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