『日本支部・ゲス』
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「チャーシュー麺チャーシューの脂抜きと、チョコレートパフェをクリーム多めコーンフレーク抜き」
席に戻ったチョコラータが、メニューも見ずに言う。
「かしこまりましたチャーシュー麺チャーシューの脂抜きとチョコレートパフェをクリーム多めコーンフレーク抜き以上で構いませんねッ!?」
接客業の意地か面倒になってきたのか、ウエイトレスは告げられたメニューを一言一句間違わず、息継ぎもせずに早口で返した。
「あぅあぅっ!あとぉぉお、お子様ランチ」
「お子様ランチは十二歳以下限定のメニューとなっております」
そうとうキているらしいウエイトレスは、刺々しく言い放つ。
『や…やッた!』
『あのウエイトレス、あのゲスコンビを知らねぇから俺たちに出来ないことを平然とやってのける!』
『くーっ!そこに痺れる憧れるゥ!』
ホルマジオと
ナナシは悶え、これからのことの行方をじっと見守る。
やはり、チョコラータが黙っていない。
「十二歳以下じゃあないとどうして言い切れる?」
「とても十二歳以下には見えませんが、何か証明になるものをお持ちですか?」
「逆に聞こう。小学生が免許証や保険証を持ち歩くのか?セッコが十二歳以上だという保証は?」
さらに顔を赤くしたウエイトレスは「かしこまりました」と小さく絞り出し、今度は注文を繰り返すことなくピピピと打ち込んで立ち去った。
キッチンに駆け込むいたいけな女性の目尻に、キラリと水滴が光る。
『泣いてたね』
『ゲスどもが』
しばらく間をおいて、
ナナシは呼び出しボタンを押した。
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