『3104丁目、日常』
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「もとはといえばメローネが悪いのに」
「無駄口はいいから、手を動かして頂戴ッ」
ジェラートのデスクの下。ナナシは背を丸め縮こまった不自然な姿勢でノートパソコンにパチパチと文字を打ち込んでいた。
背中には上から下へと垂れ下がる沢山の配線、目の前にはきれいに合わせられたジェラートの膝。
側面には張り付けられた指示書。
「言っておくけど長くは持たないわよ?そこメロンちゃんの隠れ家だから。はいコレも」
ソルベが手を伸ばして大学ノートを机の隙間に差し入れた。
「リークされたらアウトかー」
左手で鮮やかに打ち込みを続けながらナナシはノートを受け取る。
「イル蔵は?」
「鋳金中」
開いた罫線の間にびっしりと埋められた汚い文字にナナシはウヘァと顔をしかめた。
「ま、いくらメローネでも自分のクビ締めるようなマネはしないでしょうけどね」
ジェラートが漏らした一言に、ナナシは思わずたち上がった。
立ち上がって、首がへし折れるほど頭を机の下面に打ちつけた。
「ッッッ!死ぬっ!」
「ンもう、何よ!騒々しぃ」
百円ショップのモコモコした靴下をはいたジェラートのつま先がナナシを軽く蹴飛ばす。
「あー!そういう事」
ソルベが画面から視線をジェラートに移した。
「なぁに?」
向かい合わせた画面の向こうからジェラートもソルベの方へ顔を出す。
「あの変態ちゃんは自分のクビ締めるようなプレイ、だぁい好きよね?」
「あら、そういえば」
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