『3104丁目、落日』
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「ほらイルーゾォ、ちゃんとこちらを見て下さい」
ティッツァーノが顎に手をかけ、顔を上げさせる。
組員の目が自分に向く中で行われる屈辱的な行為に、イルーゾォは声も上げずただ耐えていた。
「手が止まってンじゃあねェか。オラ、もっと早く動かしな」
スクアーロが手を掴み、上下させる速度を上げさせる。
イルーゾォの細い指の間から、透明な雫が滑り落ちた。
「早く、もっと早く……あぁ、いいぜ。ッそろそろ───」
スクアーロの言葉を合図にしたように。
飛沫が
イルーゾォの顔に
飛んだ。
「よくできましたね、イルーゾォ」
ティッツァーノがイルーゾォの手から箸とグラスを取り上げる。
焼酎に沈んだ梅干しは潰れ、赤いモヤを水中に漂わせていた。
「またやらされてるぜ、セクハラ焼酎」
赤い顔で目を離せずにいたギアッチョにホルマジオが耳打ちする。
これは昨年の忘年会でナナシがディアボロにさせられていたものだ。
上座でディアボロの膝に座らされたナナシと、側近二人のセクハラを一身に受けて泣きそうなイルーゾォを、組員達は直視もできないのでチラチラと見た。
膳の前にドンと置かれた焼酎には、立派な墨字で『魔界への誘(いざな)い』と書かれている。
今日はディアボロもスクアーロとティッツァーノも魔界へと誘う気満々らしい。
リゾットはそろそろ考えるのをやめたくなった。
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